美味しい魚のはなし

2019年7月の記事一覧

これも初めて! ヨコスジフエダイ

体に沿って縦にスジが入っているのに、なぜかヨコスジという名前になってしまったという「ヨコスジフエダイ」・・・

でも、ちょっと待って。

この写真を見ると、「横にスジが入っている」って説明しますよね。

だから、この名前でおかしくないのかな?

200円! だから買ってきました!

刺身にできるよと言われたんですが、お腹がちょっと緩かったので、蒸そうかな~? と思っていました。

「焼きの方がいい!」とリクエストがあったので、お腹を掃除して塩焼きにしました。

この魚は、「~ダイ」という名称ですが、鯛とは別種のいわゆる「あやかり鯛」です。

でも、焼き色も含めて、身質と味がマダイにちょっと似てると思いました。身の水分が多いのは似てないけど。

カミさんは、なかなかいいよ! と言ってくれました。

これで、旬(秋から冬)の鮮度のいいものは美味しいんじゃないでしょうか?

アイゴ 198円! でしたが・・・

鶴ヶ島の彩鮮館で、アイゴという初めて見かけた魚を覗き込んでいたら、

店のおばさんが近くに来て、「どうですか? 安いでしょう?」とすすめられました。

激安198円ですから、まあどうであっても、買ってみることにしました!

 美味しそうに見えるんですけどね~

さばく前に色々と調べてみたら、

えっ? ニザダイ亜目?!

それに、釣り歴50年という寿司職人さんによると「あんな臭い魚、見るだけで虫ずが走る」だって!!

これで、だいたい分かってきました。

ニザダイは、以前さばいている最中に、あまりの磯臭さに閉口して、刺身にするのをあきらめたことがあるんです。

ならばと、焼いてみたんですが、磯臭いままでとても食べれませんでした!(結局捨てちゃったんです・・・ゴメン!)

その後、メジナでも似たようなことがあったんです。

原因はエサの海藻だそうです。

つまり、海藻を主食にしている魚は磯臭くなるし、また、海藻を食べる時期の魚もそうだ、という事みたいです。

だから面白いことに、海藻を食べない海域のメジナは全く臭くないし、普段海藻を食べているメジナでも、海藻を食べない時期のメジナは臭くないんですね!

 

さあ、このアイゴはどうでしょうか? まずはさばいてみましょう!

さて、アイゴをさばく時の重要な注意点を発見!!

上の写真を良く見て下さい! 背ビレ、尻ビレ、腹ビレ、すべてが鋭いトゲ状になっていて、しかもトゲに毒があるんです!

お店では教えてくれませんでしたよ。言い忘れたのかなあ。

真っ先に、これらのヒレをキッチンバサミで切り落としました。

そうしてから、さばいてみると・・・

これは身以外の部分ですが、鮮度落ちで内臓が痛んでいるため、お腹に黄色い部分があるでしょう?

ここは身も痛んでいるし、苦みも出てしまうんです。(内臓が痛んでいて胆のうが破れていると、こうなります)

そして、においなんですが、やっぱり磯臭い! 胃袋の中も、海藻らしきものでいっぱいでした。

そこで、とにかくお腹をキレイにし、血も丹念に取り除きました。

そして、皮を引いて刺身にしてみましたが・・・

ダメですね。 磯臭さが取れません!

でも、このまま捨てるのもイヤなので、

そうだ、酢水に浸けるのはどうだろう? と思い、黒酢を水で3倍ほどに薄めて上の刺身を投入しました!

結果、磯臭い臭いは消えたんですが、魚の味は全くしないし、身がボソボソで水っぽくなって全然ダメでした!

酢水に浸けるのなら、サクの状態でサッと浸けて、素早く引き上げて酢水を拭き取るようにしないとダメかも。

 

このアイゴですが、海藻主食ですが雑食性でもあるので、

海藻をあまり食べていない海域のものか、海藻をあまり食べない時期のものを選ぶしかないでしょう。そして鮮度がいいもの。

これは、アイゴをよく扱っている売り場で聞くのが一番でしょう。

でも、彩鮮館では、まだあまり扱ってないと思うんです。

この魚は産地以外ではほとんど出回らないそうですから。

今回、このアイゴは美味しくなかったけど、魚好きの人たちのために、安い魚を探して仕入れてきてくれるのは大賛成です!

この彩鮮館は、いつもこんな感じで頑張ってくれているので、応援しながら魚買ってるんですよ。

マイワシの塩焼き

今日のマイワシは富山産で、鮮度が良く、太り方もまあまあでした。

で、今回は塩焼きでいくことにしたんですが、ちょっと考えないといけないこともあるんです。

まず、今回急いでさばいたので、ヒレ、エラ、内臓を取ってお腹をキレイにしたあと、

キッチンペーパーで包んで水分を取るやり方ではなく、塩を軽く振ってまぶしてから10分ほど置いてみました。

さて、脂が皮の真下つまり体の表面に集中して在るので、このまま焼くと脂がほとんど下に流れ落ちてしまうんです。

そこで、今回はアルミホイルの上で焼いてみたんですが・・・

結局、こうやっても脂は落ちてしまいますよね・・・

まあとにかく、これで焼き上がりました!

結局、喜んで食べてもらえたので、今回の塩焼きはこれでOKということにしましょう!

脂乗りが極端にいい時、例えば9月、10月の北海道産なんかだと、

逆に脂を落すように焼かないと、脂が強すぎてしつこくなっちゃうんですね。

蒸し魚 三種!

蒸しメバルに味をしめて、他の魚でも蒸しを試してみました!

ここで連続してやっておけば、ある程度ですが感覚がつかめると思います。

まずはイシモチです。

ニベとよく似ていますが、別の種類の魚です。

鮮度が落ちていたので、お腹もキレイにしてアタマも取って蒸しました。

味はまあまあでした。

鮮度が良ければ、美味しい魚だろうという実感はつかめました!

 

次は、マソイです。

クロソイとよく似ていますが、別の種類の魚で、マソイの方が美味とされています。

これも鮮度が落ちていたので、お腹をキレイに掃除して蒸しました。

これも、味、身の感じ、ともにまあまあでした。

鮮度が良くて大型のヤツなら、喜んでもらえるメニューになると思います!

 

さて、最後はマイワシです。

冴えない体形でしょう? 生命力感じませんよね?

こんなスマートな体形じゃ美味しくないんです。 もっと丸みを帯びて張りが良くて存在感がないとダメなんです。

このような場面でも「ただキレイなだけではダメ!」って証明できますよね?!

まあ、とにかくお腹を掃除して、アタマも取って蒸しましょう。

こんな感じで煮汁が濁っていなければ、イヤな香りや味はしないようです。

脂乗りは良くなかったけど、これもまあまあの出来でした。

一番美味しい時のマイワシなら、刺身か焼きだと思いますが、焼きに飽きた時は、この蒸しもアリだと思います!

 

これらの蒸し魚は、自分は下味は全く付けず、減塩しょうゆやショウガじょうゆを付けながら食べました。

軽く塩や酒を振ってから蒸すとかも、美味しく出来るかもしれません。

あと魚を取り出す時に、魚自体が崩れてしまうので、皿に盛ったまま蒸しているんですが、

蒸し器から取り出す時に、厚手のゴム手袋をしてから皿を持って取り出すような工夫が要ります。

布製のミトンとかを使って皿を持つのは、絶対にやめましょう!

熱い煮汁がミトンに滲みてきたら、大やけどになってしまいます!!

これは旨くいきました! 蒸しメバル!

今の自分には、煮付けがイマイチ上手く出来ないので、何かいい手はないかずっと考えていました。

クロソイは身がふわっとしていて、コラーゲン質っぽい感じもあったので、やり方によって美味しく仕上がるはずです。

月曜日は朝出勤したんですが、実は自分の出勤日ではないので、早めに帰宅して魚料理に挑戦することにしました!

で、帰り道の目標をまず角上魚類にして歩き出しました。

途中、新しいマミーマートに寄ってみると、コンニャク麺があったので6個ほど購入。(もちろん鮮魚もチェック!)

 

そして出発して約1時間で角上魚類に到着。

ここに着くまでに、「今日は魚を蒸してみようかな」と決めていました。

まずクロソイを探したけど、いない!(クロソイ安くてお得なんですが)

で、メバルとイシモチが目に留まりました。

メバルはクロソイと同じ属ですが、人気あるのでちょっと高め。

イシモチは安いけど、新鮮な刺身は漁師が認める旨さと言われています!(自分にはまだ実感がない)

そして別のコーナーに行くと、旨そうなマイワシ、それにホウボウ、ヤリイカ等が並んでいました。

その中に、小型のマソイが1皿3尾で売られていました。

マソイはクロソイと良く似ていますが、別の種類です。

結局、メバル1、イシモチ小2、マソイ小3と買ってしまいました。

久々に見かけた店員さんが自分を見つけたらしく、自分に見えるように、大きなサバをこっそり並べてきたのには笑ってしまいました!

毎回のように会話しながらサバを買っていた時期があったんです。(笑)

でも、まさか今の時期にマサバを買ったりはしませんよ。(唐揚げとかならイケるかも)

さて、帰宅して「今日はメバルを蒸してみるよ」と言ったんですが、カミさんは半信半疑っていう感じ。

旬はちょっと過ぎていますが、いいメバルでしょう?

お腹も締まっていたので、思い切って丸ごと蒸すことにしました。

普通、煮付けでも丸ごとではやらないんですが、メバルはお腹の中に良質な脂があるんです。

ウロコ、エラ、ヒレだけ取って、全体を丹念に洗いました。ヒレは落とさない方が恰好はいいんですが。

こんな感じで蒸してみました。蒸し時間は約30分です。

お酒や塩などの調味料は一切使いませんでした。

 

 

「あれっ? これって、美味しそうじゃない?」

「臭みもないよ!」

ポン酢、減塩しょうゆで、それぞれ食べてみたんですが、

「ん?・・・ あーっ、美味しいよ!」

身は柔らかくてフワフワでした。

味も良し!!

しょうゆが予想以上に合っていました。

 

あとで気付いたんですが、しょうが醤油も合うと思います。

今回丸ごと蒸しましたが、内臓から苦みが出るので、内臓は除いてお腹をキレイにしてから蒸した方がいいでしょう。

他の魚も、蒸しで結構イケそうな感じがしましたよ!

ウマズラハギ、クロソイの煮付け

群馬吾妻からの帰り、鶴ヶ島ビッグマーケットに寄って、ウマズラハギ、クロソイを煮つけ用に買っておきました。

どちらも鮮度が良かったです。

まずウマズラハギです。

ヒレやツノを落とし、エラと内臓を取り、特に血も丹念に取り除きます。そして、皮を剥ぎます。

皮を剥ぐのは意外に簡単なんですよ。

うすくち醤油40cc+みりん10cc+水160ccの煮汁で、時間短めに煮付けました。

肝と卵が大きいでしょう?

次はクロソイです。

下処理を済ませ、煮付ける直前の段階です。

こんな感じに仕上がりました。

 

そこそこに仕上がったんですが、やはり自分の煮付けは、まだ完成品になっていない感じなんです・・・

魚や調味料のいい香りが消えないように、加熱を控えめにすると、魚の臭みが残ってしまう。

今回、臭みが少し残ってしまいました。

濃い調味料を使ったりショウガを沢山入れたりするのは、やりたくないんです。

自分は、魚料理では煮付けが一番難しいんじゃないかと思っています。

さて、どうしたらいいのか、ちょっと悩んでいるところなんです。

セグロイワシの唐揚げ

セグロ(背黒)イワシは、シコイワシ、コイワシ、その他多くの別名で呼ばれていますが、正式名称はカタクチ(片口)イワシです。

幼魚名のシラス、チリメンも良く耳にしますね。

この魚を見つけたら、よほど痛んでなければ、即買いです!

とっても味のいい魚なんです!

自分が紹介するまでもなく、煮干し、いりこは味のいいダシを取るのに使われていますよね。

最高級の和食のダシとしても使われますし、みそ汁やラーメンで味の良さびっくりした人もいるのではないでしょうか?

海外で有名なのはアンチョビですね。

アンチョビはセグロイワシのオイル浸けです。

今回は、鮮度まあまあのパック売りが2パック約30尾で240円でした。

まずは、1尾ずつきれいに水洗いします。

アタマは残したまま、エラと内臓は取ってしまいます。

数が多い時は面倒なので、アタマも取っちゃっていいと思います。

この状態で水気を切った後、数尾ずつキッチンペーパーで包んで冷蔵庫に入れておきます。

さて、夕食時になったら、いつものやり方でカタクリ粉を薄くまぶします。

これを揚げていきますが、フライパンにオリーブ油を、炒める時よりは多めに入れて中火で調理します。

仕上がりは、こんな感じになりました!

 

もう、このまま食べられます!

自分は調味料を使わないことが多いんですが、塩をちょっとだけ振って揚げた方がいいかも。

ああ、天つゆに浸して食べても美味しいですよ!

で、カミさんが「マリネにしてみる?」と言い出しました。

アジの南蛮漬けのようにしようと言うんです。

「ああ、いいねぇ!」と和風マリネ液を作ってもらって出来たのがこれです。

これ、バッチリでした!!

ちなみにセグロイワシの旬は春だそうで、春は脂が乗ってコクがあるかもしれません。

旬以外でもこの魚は味が良く安いので、とにかく食べてみて下さい!!

大メヒカリの塩焼きは?・・・!

鶴ヶ島の彩鮮館で、珍しく大きなケースに入ったままのメヒカリが売られていました。市場から届いたばかり?

このメヒカリが、今まで見たことがないような大きいヤツだったんです!

まだ目もキレイで、魚体に青っぽい色も残ってるでしょう?

鮮度も良かったんですね。

この5尾で350円でした!

さて、この魚は良く唐揚げがおすすめになってるんですが、

トロボッチと呼ばれるくらい脂が身全体に乗ってるので、塩焼きがいいと思います! 干物もいけるでしょう。

小さければ丸のまま焼くんですが、これだけ大きいと火が通りにくいと思います。

で、頭だけ残して、おなかの中はキレイに掃除して、ヒレも取ってしまいました。

そして、キッチンペーパーで水分をふき取って、塩を軽く振ってから早速弱火で焼きました。

やっぱり脂がすごく、また焼き上がりがいい感じだったので、

「旨そう~! さあ食べて食べて!」と言ってるうちに、写真を撮り忘れてしまいました!

そこで残った小さめのヤツを、慌てて写真撮りました。

あー大きいヤツは焼き上がりもすごく美味しそうだったのに~(笑)

背を上にして焼いたんですが、これだと脂がかなり落ちるんです。

それでも身に脂たっぷりで、もうこれはとーっても旨かったです!!

サイズが大きいだけでこんなに違うんですね!

脂の旨味もそうですが、身の味もいい! 頭も骨も硬すぎずそのまま食べられる。

もう、カミさんも大喜びでした。

あまりにも喜ぶので、自分は1尾だけにしたんですよ。(笑)

 

これは本当に感動ものだったので、次の日、また大メヒカリを買いに行ったんです!

そして、これも感動したカフェ「エランズコーヒー」に寄って、コーヒー豆とプリンを買って帰りました。

いつもの真鰯(マイワシ)の和風マリネ

マイワシは、これからどんどん脂が乗ってきます!

青魚の脂は旨いだけでなく、体にすごく良いということが、商品の宣伝なんかにも使われてますね。

また、魚の値段が高くなってきている中で、安定して獲れているためか、安く手に入るのも嬉しいんです。

今回は、千葉水揚げの大型が1尾70円でした。

千葉産のマイワシはブランドになっているようですが、旬のものであれば千葉産でなくてもいいんです。それより鮮度の方が重要です!

脂が乗ってくると、魚を真横から見た時の紡錘形のカーブが強くなってくるんです。

これがすごくなってくると、大きく膨らんだ体に付いている顔が、はっきりと小さく見えるようになるんです!

本当に「デブ」になるんですね。(笑)

今回のは、まだそこまで行ってませんね。

 

あ、包丁を一緒に撮っていますが、ここまでは包丁は使わず、キッチンバサミだけです。

アタマは手で折り取って、お腹は指で念入りに掃除します。

手開きしたあと包丁で腹骨をすき取って、皮引きをしようという所です。

これは脂がほとんど無いように見えますが、皮の下にたっぷりあるんですよ。

こんな感じで、包丁で身を押さえながら、一気に皮を手で剥いていきます。

あとは切り分けるんですが、このまま刺身で食べても、もの凄く旨いんです!

自分で刺身にした方が、すごく鮮度のいい状態で食べれますよ!

 

我が家では、ほとんどこの和風マリネにするんですが、これで1週間は美味しく食べれるんです!

出来立ても美味しいんですが、調味液が浸み込んだマイワシも、また美味しいんですよ。

今回は、1か月前のより脂乗りが良く、マリネ液に昆布も入れてもらったので、とても美味しく出来ました! 

 

脂が最高に乗ったマイワシは、自分のオリジナルの「骨まで柔らかい煮込み」にもしたいんです。

あ、圧力鍋だと骨はすぐに柔らかくなりますが、味は良くないです。

高い温度で失われたり壊れたりする旨味は、やはりあると思います。

マアナゴの唐揚げ

前回、アナゴを買ってあったんですが、調理する余裕がなくダメにしてしまいました! ごめんね・・・

で、今回は買った次の日に下処理を済ませ、今日唐揚げに初挑戦してみました。

生き締めの状態で売られていました。

三枚卸にしましたが、これがかなり大変でした!

アタマだけ別に充分に焼いて、水分が抜けた状態で食べてみたんですが、結局これが一番美味しかったんです。

水分を取ってから焼くと、この魚の味の良さが分かるように思います!

さて、キッチンペーパーで包んで一晩置いたものに、かたくり粉をうすくまぶしました。

オリーブ油を使い、中火で加熱したんですが、唐揚げ風には仕上がりませんでした。

硬い中骨だけは長めに揚げました。

身の食感は弾力性がかなりあって、コラーゲン質って感じです。

小骨は柔らかくなっていたのか、全く気になりませんでした。

でも、アナゴの旨味は良く分かりませんでした。

やはり、川越の時にうまくいった干物か、グリルで焼くかが美味しく出来るような気がしました。