美味しい魚のはなし

今日は美味しかったかな?

今シーズン、新サンマはもういませんが・・・

今シーズンのサンマ漁の全国の水揚げ量は、半世紀ぶりに過去最低を更新したそうです。

中国漁船などによる乱獲を不漁の主因とする報道がある一方、地球規模の環境変動による資源量の減少を指摘する専門家の分析もあります。

大衆魚だったサンマは「高級魚」になってしまうのか?

全国さんま棒受網漁業協同組合の大石浩平専務の総括では、サンマの不漁の原因を次のように考えているそうです。

 ①漁場が遠かった

 ②来遊が遅れた

 ③魚群がまとまらなかった

 ④漁期後半でしけが続いた

「こんな年は初めて」

「どこへ行ってもイワシの大群で、サンマがいないのさ!」

 

そう言えば、昨年11月ごろ、ほんの一時サンマが安くて脂乗りも良かったですね。

でも、悲観的にならずに、来シーズン以降を待ちましょう。

食べれる時それも美味しい時に食べればいいし、結局それしかないですから。

そして、今沢山獲れているマイワシを是非食べてみて!!

あれ? サンマより旨いじゃん!! ということも多いんですよ。ホントに!

鮮度が良くて脂乗りのいいヤツなら、

 ①刺身

 ②マリネ

 ③グリルパンで焼く丸焼き

この3つが特におすすめ!!

そして、北の方で獲れる脂乗りのいい鮮マイワシは、まだしばらくは安く入荷してきますよ!!

 

PS.ところで、今ごろサンマはさらに南下しているんですが、南の方例えば紀伊半島あたりでこの時期サンマが獲れるんです。

味はですね・・・ 「脂が無いサンマってこんな味なんだ・・・」っていうことは分かると思います!

金太郎イワシ(!)の丸焼き

新所沢パルコの地下の魚屋さん(魚耕)も「さかな愛」を感じさせる職人さんが接客してくれるんです!

先日ここを覗いてみたら、「小キンキとマイワシがいいよ!」とすすめられました。

つい両方買っちゃいそうになりましたが、マイワシ2尾(ちょっと高めな1尾140円)だけにしておきました。

魚の管理はすべて自分の仕事!なので(笑)、自宅の冷蔵庫にいつ何をどれだけ買ってあるのかは頭に入れてあるんです。

そして、いつどの魚をどんな風に食べるのかも考えておかないといけないんです。

その計画が無いと、魚を買い過ぎてダメにしちゃうんですね。

店の魚は1日ごとに変わっていくので、いい魚を見つけたら基本買うことになるんですが、前述のようなことが頭に無いと冷蔵庫に魚が溢れて失敗する訳ですね 。

さて、このマイワシですが「金太郎イワシ」と銘打ってあった太いヤツなんです!

この名前は元々大阪で水揚げされたトロマイワシに付けられていたようなんですが、今回のは北海道産でした。

一昨日冷蔵庫に寝かせておいたマサバを塩焼きにしたあと、昨日この金太郎イワシの丸焼きを夕食に出しました!

この染み出てきた油は、皮の真下から出てきた分だけなんです!

ということは、まだ身やお腹の中に脂がたっぷりあるってことですね!!

この丸焼きは、家族全員にすごく喜んでもらえました!

脂が凄いのにしつこい感じが無いんです。油が重くないんです。軽いんですね。

今までのグリル焼きだと脂が酸化して変質してるのが分かるんですが、グリルパンだと脂の劣化がとても少ない感じ。

身もふわふわで旨味もバッチリ!

どんな魚でも上手くいく訳ではないんですが、脂がある魚の焼きならグリルパンで焼くのがイイと思います! 

旬マイワシの丸焼き

今の時期の北方(北海道、青森、岩手など)から入荷するマイワシの脂乗りは凄いんです!

もちろん、体形や鮮度もチェックしないとダメなんですが、脂乗りだけで言えば千葉の入梅イワシには勝ってますね!

例えば、昨日スーパーで買った1尾70円の岩手産マイワシですが、こんな感じです。

下処理をしたあとですが、丸みがあり、体の張りがイイですね!

これをお腹を開かずにグリルパンで丸焼きにすると、

グリルパンに溜まっているのは、すべて脂分(青魚の良質な魚油)です!

これほどの脂なのに、鮮度がいいと胃もたれ等全く無いんです。

魚油は不飽和脂肪酸が成分なので、ちょっと時間をおいただけですぐに劣化していきます。

魚の「脂焼け」を経験したことがあると思いますが、焼けた脂は極力摂らないようにすべきでしょう。

このマイワシの丸焼きですが、サンマに負けないくらい、またはサンマ以上の味なんです!

市場で見かけるような大マサバ!!

先週末、鶴ヶ島ビッグマーケットで、市場でしかお目にかかれないようなマサバを見つけました!

この写真じゃ良く分かりませんよね?

すごく大きくて、太さ、丸みも充分で、鮮度も良かったんです。(目がキレイ、お腹が硬い)

お腹を掃除して、カマを落としたのが下の写真です。

これの方が、大きさ、丸み、鮮度が分かるでしょう?

最近は、この後3枚おろしにして、身はキッチンペーパーとロールペーパーでミイラ巻き(?)にして冷蔵庫保管です。

アタマ、中骨、カマは、捨てずに、湯通ししてから船場汁にします。これで2尾分です。

今回は内臓は使わなかったので、濁りも少なく臭みも出ませんでした。

この汁にも良質の脂が出てきて、味も濃厚ながらとても良かったです!

前回の船場汁は敬遠したカミさんから、「すごーく美味しい!」と合格をもらいました!

味付けは、もちろん薄口しょうゆだけです!

さて、1~2日置いた3枚おろしの身は塩焼きにします!

大きい身なので、2つ切りにしてグリルパンに入れ、12分ほど焼き、最後に上蓋を取って2分ほど追い焼きします。

飾り包丁を入れなかったので、皮が一部焼けてしまいました。

この脂は、全部身から出てきたものです!

これに、減塩しょうゆをサッと回しがけして、熱いうちにいただきます!

文句なしの出来でした! 98点!!

ビックリするほど大きなハタハタ! 味は・・・?

先週末、2か所の鮮魚売り場で、すごく大きなハタハタを見つけました!

魚体も大きかったんですが、お腹に卵をはち切れそうに抱えているんです。

2つのお店どちらも、1尾150円もしました!

特に下の3尾の卵は満杯で、体の外にはみ出ています。

さらにもっと良く見ると、体の丸みとかはむしろ後退していて、卵以外のところは痩せているようにも見えました。

そうなんです!この母魚たちは、文字通り自分の身を削って我が子へ命を吹き込んでいたんです!

そうして、最後の産卵の段階だった訳ですね。

その最後の心を込めた大仕事をしているところを獲ってきて食べるなんて・・・ゴメンなさい!

さて、いつもの「蒸し」で15分間待ちます。

まだ湯気が上がってるところを撮りました。

卵がすごく大きなだけではなく、いつもより卵の色が白っぽい感じがします。

さて、味の方ですが・・・

やはり、魚体の身の味は、卵や白子が小さい時のものより落ちている感じです。脂もうすかったですね。

さらに卵も、硬くて繊維質のような噛み応えで、秋口の方が美味しかったように自分は感じました。

ハタハタ漁最盛期のこの大型のものは人気が高いそうで、このハタハタに合った調理法が別にあるんだろうと思いました。