何でも雑記
12月に建てたばかりの娘夫婦の新居も全壊 オレ泣きました
寒ブリ漁の盛んな珠洲市三崎町寺家地区だが、漁船はことごとく流され、大破し、使い物にならない。
「まぁ、想定外やね。
この辺りの寒ブリは、みんな船流されたり裏返ったりして、もうダメですわ。
でも、もうダメになったもんをどんだけ悲観しても変わんない」
辻さんは地震のあった元日は、能登半島の最先端にある須須神社にいたという。
「私は須須神社の氏子総代もやっとるもので、受付のお手伝いで上がっとったんよ。
それで『今日の神楽は終わり』と告げた途端にガーッと揺れ出した。
隣の区の集会所の高台に避難して、波が落ち着いてから歩いて自宅に戻ったんだけど、
道なんかずっと、水が高い位置まできとったから、やっとで家までたどり着いたわ。
ただおかげさまで怪我人はでましたが、寺家には犠牲者はいません。
犠牲者は出なかった。
しかし、津波が奪ったものはあまりにも大きかった。
娘夫婦の新築したばかりの家が、壊滅したのだ。
「ウチの娘と婿さんがクリスマス前に沿岸部に家を新築して、
12月10日に完成して入居したばっかのとこでよ。
娘は妊娠中で高台にあった実家に来とって、助かったんだけど、新築の家はダメになってますわ。
新居見てきてくださいよ。
俺泣きましたよ。
泣きました、俺。
娘と婿に『ここに土地あるさかいにこっちこいや』て建てさせたのに。
俺が呼んださかいにこんなんなってしもうた。
娘と婿は2日に大事なものだけ取り行くと新居行って、2人で泣いて帰ってきて・・・
『保険入っとんたんか』って俺もそこまで聞かれへんでね。
今は娘は金沢のほうに避難して、赤ちゃんも来月出産予定で落ち着いてるんだけどね。
娘さんはまだ20代で、大工の夫と直前までは珠洲市の飯田地区で暮らしていたという。
「3年前に結婚して、新居は大工の婿さんが自分で建てた家なんよ。
こだわって、でかいサッシ使ったり自分でいろんなもん選んで建てた家だったからなぁ」
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