2023年11月の記事一覧
相手を「調教」するという発想 この題に怒りを感じるなら正常だと思う!
動物調教師の養成学校について本を書いていたサザーランドは、
調教師たちの仕事ぶりを見ているうちに、この方法で自分の夫も訓練できる、とひらめいた。
当時彼女の夫には困った習慣があった。
服を床に脱ぎ捨て、家や車の鍵を何度もなくした。
さらに悪いことに、彼にはその自覚がなかった。
サザーランドは、取材を始める前は、
夫のだらしなさについて口うるさく言っていたと書いている。
しかし、それは効果がなかった。
それどころか、事態を悪化させた。
そんな彼女に、動物調教師がいい方法を教えてくれたのだった。
「調教師から学んだいちばんの教訓は、
夫が私にとって望ましい行動をしたら報酬を与え、望ましくない行動は無視するということでした」
とサザーランドは語っている。
「要するに、アシカにどんなに口うるさく言っても、
鼻先にボールを乗せる芸をさせることはできないのです」
フロリダ州のシーワールドでは、彼女はイルカの調教師から「最小強化シナリオ」について学んだ。
イルカが間違ったことをしたら完全に無視するという方法だ。
イルカのほうを見もしない。
だれも反応してくれない行動はそのうち消えていく傾向があるからだ。
「逐次接近法」と呼ばれるテクニックについても学んだ。
どんなに些細な進歩でも、最終的にめざす行動に近づくものであれば褒美を与える。
その次の小さな一歩にも、さらにその次の小さな一歩にも、褒美を与える。
アシカがボールを鼻の上に乗せる曲芸をマスターするまで、それを続けるのだ。
サザーランドは仕入れてきたテクニックを自宅で使った。
夫が洗濯物をカゴに入れたら「ありがとう」と言い、入れなかった洗濯物は無視した。
すると期待どおり、夫が脱ぎ捨てる服の山は小さくなっていった。
やがて彼女のアシカは鼻の上でボールを操れるようになっていった。
あるとき、私(この紹介文の記者)は、妻のジュリーが同じ実験をしている気配を感じた。
私が服を脱ぎ捨てても文句を言わなくなった。
私が服を拾い上げてカゴに入れると、大げさなほど喜んでくれた。
キッチンでも同じで、食べ終わった皿をシンクに積み上げず食洗機に入れたら、それだけでありがとうと言ってくれた。
私は探りを入れるために、ちょっとした善行をして様子を観察したが、
案の定、そのつどポジティブな反応が返ってきた。
「もしかして、ぼくをイルカ扱いしてる?」と私はジュリーにたずねた。
「バレた? あの記事、読んだの?」
「みんな読んでるよ」
実際その記事は、これまでの「ニューヨーク・タイムズ」の記事のなかでも、いちばん多く読者のコメントが付いたらしい。
「確かに効果はあるみたいね」とジュリーは応じたが、
そのとき彼女の表情から急に笑みが消えた。
自分も同じことをされているのかもしれないと気づいたのだ。
「もしかして、あなたも私をイルカ扱いしてる?」
私はそれには答えなかった。
いまもノーコメントを通している。
私たちは記事を読んだことを互いに隠していた事実を二人で笑いあった。
そして停戦交渉を行い、互いに相手をイルカ扱いしないという協定を結んだが、
ジュリーはまだ私をイルカのように扱っている。
だが、すでに対処のコツをつかんでいる私は、それを無視している。
彼女がやめてくれたら、もちろんご褒美を与えるつもりだ。
こんな夫婦のあり方に問題はないだろうか?
夫は自分に都合のいい行動を妻にさせるために妻に感謝し、褒めそやす。
妻も夫に同じことをする。
私は、夫婦の関係としてどうかと思う。
夫婦間にかぎらず、こんな人間関係には問題がある。
それはなぜか?
その理由がわかれば、罰について、これまで気づいていなかった考え方が見えてくる。
ピーター・ストローソンは、20世紀の哲学においてもっとも影響力のある論文の一つを書いた。
その論文のタイトルは「自由と怒り」である。
そのなかでストローソンは、人間を見る二つの見方を説明している。
一つは、人間を原因と結果の法則に支配される客体、
つまり操作やコントロールができるモノとするような見方だ。
家電製品のように人を見る人間観だ。
快適な室温にするためにサーモスタットの目盛を動かす。
食べ物を焦がすことなく温めるために、電子レンジの設定を変える。
暖房器具のフィルターを交換して熱効率を高める。
どれもインプットを調整してアウトプットに影響を与えようとするもので、
まさにサザーランドが夫に対して行ったことだ。
ストローソンは、人をモノとして見るということは、
人を「管理され、操作され、矯正され、訓練されるべき存在」として見ることだと述べている。
サザーランドは、夫をそのように見ることをためらわなかった。
彼女は夫に対して行った実験について、
「彼をつついて少しでも完璧な夫に近づけたかった」とか、
「私を困らせない伴侶にしたかった」と説明した。
彼女の言葉に注目してほしい。
夫をつついて新しい方向に誘導し、夫をよりよい存在にしようとした。
彼女の夫は、あらゆる意味で、彼女の計画の対象であり、
新たにマスターしたテクニックで操るモノだったのである。
ストローソンは、サザーランドが夫に対して取ったこのような態度を
「客体への態度」と呼んだ。
もう一つの見方としてストローソンは、それと対比させるかたちで、
通常の人間関係のなかで私たちが取る態度を
「反応的態度」と呼んだ。
怒り、恨み、感謝などがそれに該当する。
私たちは他者との関係において、
(配偶者として、同僚として、友人として、あるいは同じ人間として)
相手はこのように振る舞うべきだという期待を持っている。
基本的に、私たちは相手が善意を持って接してくれることを期待している。
それ以上の何かを示してくれれば言うことはない。
だが相手が期待以下のことしかしてくれなかったら、
まして、ひどい扱いをされたら、
怒りや恨みを覚える。
ストローソンは、このような態度を反応的態度と呼び、
私たちがお互いをモノ扱いせず人間として接するために必要な重要な態度だと述べている。
サザーランドが夫にしたことはその逆で、人間をモノとして扱ったということだ。
実際問題、人間もモノであることに違いなく、操作やコントロールが可能なのだから、
モノを人間扱いするよりは理にかなった方法と言える。
しかし、人間はたんなるモノではない。
人間は自分のすることに責任を負っている。
少なくとも、負うことが可能だ。
だから、怒りのような反応的態度は、
私たちが互いに対して責任ある存在であるための方法の一つなのである。
そろそろ、サザーランドのテクニックのどこが気になるのかが見えてきた。
夫を訓練しようとした彼女は、
夫を人としてではなく、操作やコントロールの対象であるモノとして見ていた。
彼女は夫の理性に働きかけるのではなく、
外からの条件付けで夫の行動を変えようとした。
少なくとも、夫をしつけようとした領域ではそのように扱った。
もちろんサザーランドも、
別の領域では別の方法で、間違いなく人として夫と向きあっていただろうから、
必要以上に責めるつもりはない。
だがそれでも、人に対して、
イルカの調教のようなことをするのはやめたほうがよい。
それはここではっきり言っておきたい。
丸ノコスタンドを使いやすくしたい
市販のこの丸ノコスタンドですが、
これで木材を切る時は、床に直にスタンドを置いて作業しています。
本来このスタンドの上面は、作業する人の腰の位置くらいの高さにあった方がいいはずです。
ですから、写真のように高さ800ミリほどの作業台にスタンドを置くと、今度は高すぎて使いにくいんですね。
そこで、この丸ノコスタンドを、テーブルソーのように自作した台の中に組み込むことを考えています。
しかし、作ったテーブルソーは大きくて場所を取ってしまいます。
さて、どうすればいいか?
あれこれ考え中です。
新しい作業台「馬」 とりあえず出来ました!(3)
カミヤ式作業台「馬」ですが、
筋交いの斜め切り、脚を取り付けるためのホゾ切りは、特に集中してやる必要がありました。
しかし、出来た筋交いの直角を測ってみると、案の定狂っていました・・・
ここは、新たに墨線を引いてから切り直したんですが、
次回からは、最初の45°斜め切りをしたあと、反対側の墨線はこのようにして引けばいいですね!
また、天板のホゾですが、脚がキツキツに入る幅をほんの少しですが超えてしまいました・・・
そこで、筋交いで天板と脚を固定する工程で、ホゾに木工ボンドを塗り接着固定することにしました。
さて、この前段階の、脚の仮固定、筋交いの仮固定に工夫が必要でした。
カミヤ先生の動画ではそんな作業はしていません!
当初この動画を真似て作業してみたんですが、全く上手くいきませんでした・・・
カミヤ先生は家具職人なんですね。
こういう所でのプロの作業(技ですね!)はホントに凄い!!
サッサと素早く、難なく簡単そうにやっているように見えるんです。
これは他のどんなプロの仕事についても言えるでしょうね!
そこで自分も真似してみようと作業してみると、凄く難しいことが初めて分かるんですね!
同じようになんか出来やしない。
こんな調子ですから、プロの真似なんて簡単に出来っこないんです!
まあ、当たり前のことなんですが。
さて、多少ずれていてもそこそこの形の馬は出来るでしょうが、それじゃあ勉強になりません。
今の自分の技量に合わせて何とかしなければなりません。
まず、天板と脚を正確に直角が出ている状態にして、仮固定します。
そうしてから、筋交いを押し付けるように仮固定する方法を考えました。
コーナークランプを使ってちょっと大げさになってしまいましたが、
このコーナークランプの固定がないとどうなるでしょうか?
写真のように筋交いを押し付けると、脚と天板の角度がわずかですが開いていってしまうでしょう?
ただ、あとになって思いついたんですが、
天板と脚を外側から固定する治具を角材とかで作れば良さそうです!
その方法の方がコーナークランプを使うより良さそうに思えます。
さて、この工程で筋交いを天板と脚に押し付ける時、ここでも意外な難しさが分かりました!
ちょっとした加減で、わずかに天板と筋交い、脚と筋交いの接合面がずれて、筋交いが浮き上がってしまうんです。
でもこの調整については、脚と天板を仮固定していたので、微調整しやすく何とかなりました。
次は、筋交いを天板と脚にコーススレッドで固定しました。
今度は天板に対しても、脚に対しても、コーススレッドが直交するよう打ち込み方を変更しました。
脚と筋交いは脚側から、天板と筋交いは筋交い側から、というように。
写真で見えるネジ穴は、最初に作業した時の穴です。
ここは、皿穴、下穴共に、最初に開けておいた方がいいです。
次は、脚の先端に横板をネジ止めして固定します。
もう先が見えたな! とか気が抜けると、失敗することが多いんですが・・・
横板を表裏逆に取り付けてしまっています・・・
やっぱり失敗してる!
こんなくだらないミスがまだ多いんですね・・・
やり直して、ようやく仮完成まで来れました。
ここまで出来たので、馬を床に置いて、天板と脚の接合部に力をかけてみました。
やはり、この部分がわずかですが上下左右に動いてしまいます。
おそらく家具とかだったら、ホゾ組の部分の動きは計算のうちなんだと思います。
自分は、この部分の遊びは不要と考え、接着剤で固定することにしました。
脚と筋交いのコーススレッドをいったん外してから、ホゾに接着材を塗ります。
再度コーススレッドを打ち直して、はみ出た接着剤を拭き取ってからクランプで仮固定しました。
この時のクランプ固定ですが、結果、下の写真のようにするのが大きな引張力もかけられてベストでした。
しかし、ここも、脚と天板だけに引張力をかけた方が良かったかも・・・
2脚目の接着剤が完全に固着すれば、とりあえず完成ということになります!
ジャバラ式フェンスのリベット外れ
ジャバラ式のフェンスの可動部ですが、安価なものは、アルミのリベットで部材が止められているようです。
このアルミ製のリベットは強度不足なのか、フェンスを繰り返し開閉しているうちに壊れて外れてしまうことがありました。
また、風が強いところに設置した場合は、特にフェンスが開いている状態で予想以上に強風にあおられて、この可動部分にかなりの負担がかかっているようでした。
この可動部の外れてしまったリベットの代わりに、6ミリ径30ミリ長のステンレス皿ネジを使いました。
しかし、こういう使い方では、ナットを強力に締め付けることは出来ません。
可動部をしっかりと保持しながら、ジャバラの開閉の動きを妨げないようにする必要がある訳です。
で、こういう時の場面にバッチリ仕事してくれるナットがあるんです!
金属製ナットなんですが、ナットのネジ切りの部分にナイロン製のリング状の物が挿入されているんですね。
これで、ネジの任意の位置でナットが固定されるようになっているんです。
振動が多くナットが緩みがちな場面でも、このナットは活躍してくれます。
ナット側から写真撮れば良かったですね・・・
他のリベットが外れた時も、この手で修理しようと思います!
「ウクライナ侵攻やめろ」 独首相G20でプーチン氏に直言
ドイツのショルツ首相は22日、
オンライン形式で同日開かれた20カ国地域・首脳会議(G20サミット)で、
ロシアのプーチン大統領に対して
「ウクライナへの侵攻をやめるよう呼び掛けた」
と明らかにした。
ショルツ氏はまた、
「プーチン氏がウクライナの領土から軍隊を引き揚げて、
そこでようやく戦争が終わる」
と説明したという。
イタリアのメローニ首相も、ウクライナの和平に関し、
「最も簡単なのは、ロシアが軍を撤退することだ」
との立場を再確認したと強調した。
またプーチン氏も、このG20首脳会議にオンラインで出席し、発言しました。
プーチン氏がG20で発言するのは、ウクライナ侵攻後初めて。
プーチン大統領は、
ウクライナ侵攻について衝撃を受けているという出席者の発言を受け、
「軍事行動は悲劇だ」と述べました。(!!)
そのうえで、
「悲劇を止める方法を考えなければならない」と主張しました。(!!)
一方で、
ロシアはウクライナとの和平交渉を拒否したことはなく、ウクライナが交渉を拒否していると述べ、
和平交渉が行われない原因はウクライナ側にあるという従来の主張を繰り返しました。
プーチン氏の演説中、
インドのモディ首相ら出席者が固い表情で画面から目をそらす様子が映し出されました。
このウェブサイトは、
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