何でも雑記
崩れた家から救出の6歳「自衛隊のお姉さん」からもらった手紙は宝物
能登半島地震で壊滅的な被害を受けた石川県珠洲市宝立町の鵜飼地区。
そこで暮らしていた川辺瑠菜さん(6歳)は、1月1日、
祖父母の家でテレビを見ながらくつろいでいた時、大きな揺れに襲われた。
一緒にいた祖母の三枝子さんとコタツに頭を入れ、揺れがおさまるのを待った。
「ガシャン」と大きな高い音で、家中のガラスが割れる音が聞こえたという。
瑠菜さんたちがいた1階部分は崩れ、屋根に押しつぶされた。
コタツの中から、「じいちゃん助けて!」と、外にいた祖父の茂さんに大声で助けを求めた。
「待っとれ! 助けたる!!」
茂さんの声が聞こえた。
茂さんが崩れた材木をハンマーでたたき割り、
瑠菜さんと三枝子さんをがれきから引っ張り出して救出した。
瑠菜さんは現在、両親と断水の続く自宅で生活している。
そんな中、瑠菜さんは一つの楽しみを見つけた。
自衛隊のお風呂だ。
地震から1週間が過ぎた頃から、瑠菜さんの家族は避難所となっている宝立小中学校に設営されたお風呂へ通っている。
お風呂に通ううち、瑠菜さんは運営担当の「自衛隊のお姉さん」と話すようになった。
「おなまえは?」
「何歳?」
そんな話から言葉を交わすようになった。
母の香菜さんによると、
自衛隊員の女性は決まって、
香菜さんが髪を洗うため、瑠菜さんから目を離さざるをえないタイミングで話しかけてくれたという。
発災直後、暖もとれずお風呂に入れない避難生活も経験していた瑠菜さんは、
温かい湯船がうれしかった。
そして、お姉さんと話すのが楽しかった。
そうしているうち、
「将来、自衛隊員になりたい」と口にするようになった。
10日ほど通った後、
お姉さんは拠点となる駐屯地に戻ることが決まった。
瑠菜さんは
「まいにちありがとう」
「きもちいいです」
と感謝の気持ちを込めた手紙をお姉さんへ書いて渡した。
お姉さんが帰る前、瑠菜さんはひらがなで記された返事の手紙をもらった。
「じえいかんになりたいって おてがみにかいてあって とてもうれしかったよ」
「じしんがあって こわいとおもうけど
ままのヒーローになってあげてね
るなちゃんなら できる」
もらった手紙は瑠菜さんの宝物になった。
持ち歩くピンク色のリュックに、大事にしまっている。
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