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プーチン氏に制裁は無力 欧州方針転換か

 欧州諸国はロシアのウクライナ侵攻への対応で、

外交や制裁に重点を置く通常のやり方を超える方向に動いている。

ロシアのプーチン大統領に考えを改めさせる最善策として、ウクライナの早急な武装化が新たな焦点に浮上した。

 

 侵攻から6週間がたっても、制裁は緊張緩和にほとんど寄与せず、

ロシアとの交渉が何らかの結果を生み出す兆候も見られない。

こうした中で、軍事支援には最も消極的と見られた欧州の一角が意外にも兵器の追加供給を呼び掛けている。

11日にはドイツのベーアボック外相が軍需品、とりわけ重火器をさらに送るべきだと主張。

「言い訳をする時間はない」と述べた。

同氏は伝統的に平和主義を掲げる緑の党に所属する。

こうした方針転換の一因として、

軍事資金を確保するロシアの能力に制裁はほとんど影響を及ぼしていないと欧州諸国が認めていることや、

一部諸国が自国経済への打撃を懸念して最も厳格な制裁措置に抵抗し続けていることが挙げられる。

テクノロジー輸出の制限などEUが導入した措置の多くは、長い時間をかけてロシア経済に影響を及ぼすことを目的としている。

短期的な影響という観点では、

ロシア産原油やガスに制裁を科す以外にEUには取り得る手段がほとんど残されていない。

原油やガスへの制裁に関しては、EU加盟国の間で依然として意見が分かれている。

 

 ルクセンブルクのアッセルボルン外相は11日、

「今は基本的に、制裁か武器か、どちらがより重要かを判断する問題に直面している」

と記者団に発言。

「私の結論は、今では武器だ。

2カ月前であれば、こんな結論を出すなど狂気の沙汰だと一笑に付しただろう」

と述べた。

ブルームバーグ

4月12日 午前3時配信