2022年3月の記事一覧
ウクライナ女性 英ジョンソン首相に涙ながらに詰め寄る
ジョンソン首相が訪問先のポーランドで開いた記者会見で、
二日前にウクライナの首都キエフから逃れてきたという
ウクライナのNGOダリア・カレニュークさんが発言しました。
「貴方はウクライナ人のストイシズムを語りますが、
ウクライナの女性と子供たちは空から降ってくる爆弾やミサイルに怯えているんです。
私たちは欧米にウクライナの空を守って欲しいと必死にお願いしています。
飛行禁止区域を設定してほしいんです。
貴方は今、キエフまで来ていません。
リヴィウにも来ていません。
怖いからです。
NATOが我々を守りたくないからです。
NATOが第三次世界大戦を恐れているからです。
でももう始まっているんです。
そしてウクライナの子供たちが被害を受けているんです。
私の家族も、私の同僚も、みんな泣いています。
どこへ逃げたらいいかわからないんです。
これが今起きていることなんですよ!
首相!!
「母さん、僕はウクライナにいるんだ」ロシア兵、母と最後の会話・・・
ロシアによるウクライナ侵攻をめぐって2月28日に開かれた国連の緊急特別会合で、ウクライナのキスリツァ国連大使は、
死亡したロシア兵の携帯電話に残された母親とのメッセージのやり取りだとする内容をロシア語で読み上げた。
母親「本当に訓練中なの?」
兵士「母さん、僕はもうクリミアにはいないんだ。
訓練じゃない」
母親「何を言っているの? 何が起きてるの?」
兵士「母さん、僕はウクライナにいるんだ。
本当の戦争が始まっているんだ。
怖いよ。
一般市民もターゲットにして攻撃している。
ウクライナの人々は僕らを歓迎してくれると聞かされていたんだ。
でも、彼らは僕らの装甲車の下に身を投げて、先に行かせないようにしている。
僕らをファシストだと呼んで。
母さん、とてもつらいよ」
演説の本題に入る前に内容を明らかにしたキスリツァ氏は、
このロシア兵はメッセージを送った直後に死亡したと説明。
双方で多数の人が既に亡くなっていると指摘し
「死亡した人々があなた方の横にいると想像しながら、私の演説を聴いてほしい」
と訴えた。
都市への無差別攻撃が始まれば、桁違いの死者が出る・・・
軍事力ではロシアの方が圧倒的に優勢ですから、このままだと、どこかで組織的な抵抗ができなくなる壊滅点を迎えてしまうでしょう。
そのときには、「降伏するかゲリラ戦で抵抗するか」という究極の選択にならざるを得ないのでは。
唯一希望があるとすれば、その前に停戦で合意することなのですが、交渉は行われたものの、具体的な見通しは立っていません。
いずれにしても、非常に難しい状況にあることは間違いないと思います。
現実に停戦交渉がすんなりまとまらないだろうと考えると、これが交渉の材料ではなく、本当に更地にしてしまうような凄まじい無差別攻撃になって行く可能性があると思います。
現実に、シリアでもチェチェンでもやったわけです。
そういう意味でも、これを単なる交渉戦術だとは見られないと思います。
これまでロシア軍は地上部隊を前進させて、都市を獲ろうとして来たわけですけれども、ロシア側の準備のまずさやウクライナ側の善戦があって、必ずしもうまく行っていません。
一方でミサイル攻撃やロケット砲攻撃は比較的、前線の敵部隊に対して集中しています。
一部は都市にも行われていましたが、過去の戦争ほど凄まじい人的損害は出していませんでした。
ところが、「もうダメだ。シリアやチェチェンのように、都市に対しても無差別に攻撃する」とロシアが判断した場合には、桁外れの死者が出ると思います。
まずこれが非常に不気味です。
ここへ来て戦闘爆撃機が都市の上空へ飛んで来るようになっていますので、ロシアがこれまで投入を控えていたような戦力、あるいは使用を控えていたような方法を使い始めているのではないか、という危機感を強めています。
ハリコフでは多連装弾などが見つかりました。
これまでは平原地帯で軍隊と軍隊がぶつかっていたわけですが、軍隊の守りを簡単に突破できそうもないということになると、「無防備な都市を無誘導兵器で無差別に攻撃してやろう」ということになりかねない。
現実にそうなりつつあるわけです。
そのダメージ防ぐために、ロシア側の要求を、ゼレンスキー大統領を始めウクライナ政府はのむのかという話になって来る。
ここで「ロシアに降伏します」と言えば、当面、人死は避けられるわけですが、おそらく相当、長期にわたってウクライナはロシアの政治的な強い影響下に置かれる。
もっと言ってしまえば、支配下に置かれてしまうだろうと思います。
他方、それを避けるためには、ゲリラ戦でこの先も抵抗するか、あるいは都市に立てこもって戦うことになりますが、これは人的被害を伴うわけです。
これまでとは比べものにならないような死者が出るでしょうし、戦争は長期にわたると思います。
どちらを選ぶか。正解はないと思います。
どちらも受け入れ難いものであることは間違いありません。
そもそも国際社会がロシアの侵攻抑止に失敗してしまった時点で、ウクライナが取れる選択肢はあまりないのです。
すべて丸く収まるという選択肢は、侵攻が始まってしまった時点でありません。
最悪の状況のなかで、まだ受け入れられる最悪というようなものを探すしかないのです。
そのなかで、民主的に選ばれたゼレンスキー大統領は「あくまでも抵抗だ」と言っているわけです。
そして、西側諸国としては、力による現状変更を認めるわけにもいかない。
ロシアとの関係もあり、これまで日本が「ウクライナを支えましょう」という立場を鮮明にすることはなかったと思います。
2月28日に、岸田首相もおっしゃったように、これは明確に国際秩序に挑戦している。
つまりロシアは、これまで日本が安定して発展し、平和な国であることができた国際秩序というものを真っ向から壊しに来ているわけです。
しかもその国は国連常任理事国で、さらに核兵器を持っているため軍事的に手出しができない。
ここで日本として「ロシアの振る舞いはダメだ!!」とはっきり言うべきです。
東京大学先端科学技術研究センター専任講師 小泉 悠
ゼレンスキー大統領 「日本の強力な支援に感謝します」
ゼレンスキー大統領は28日、
岸田文雄首相との電話会談後に自身のツイッターに新規投稿し、
日本の支援に感謝した。
ウクライナ語と英語でツイートし、
「岸田首相と対談しました。
侵攻に対抗する日本の強力な支援に感謝します」
と謝意を示した。
新たに表明された1億ドルの支援やロシアに対する制裁への協力にも感謝し、
「真に世界的な反戦連合が機能します」と力を込めた。
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