日ごろのこと、何でも!

何でも雑記

今年は生栗をどう処理するか? 試行錯誤してます

 生栗を収穫してからの処理、保存、調理について、昨年のことを思い出しながら考えています。

昨年は、予熱処理を湯煎でやってみたんですが、クリシギゾウムシ等の害虫が完全に駆除できませんでした。

そこで今年は、オーブンで予熱(80℃)してみました。

ですが、もっと低い50℃くらいの温度で予熱してみたいんです。

今年まずやってみたのは以下の方法です。

 

① 実を拾ったらまず水洗いして、広げた新聞紙の上などで乾かす。

水洗いしたら、水に浸さずにすぐに乾かす。

 

② 実が乾いたら、すぐにオーブンに入れ、80℃で10分加熱する。

(手持ちのオーブンの最低温度が80℃のため)

加熱温度と時間は最適値があるはず。

 

③ オーブンから出した実は自然に冷ましながら乾かす。

(箱や容器中で冷ますと結露が生じるので、これを避ける)

 

④ ③まで終了したらダンボール箱中で保管

でも、長期間の保存はだめです。

実が乾燥したり、カビが生えたり、虫が出てきたりすると思います。

(②の加熱条件では実の中の卵や虫は完全に死んでいないかもしれない)

 

⑤ 実の頭に包丁で十字の切れ込みを大きく入れて、オーブンで240℃30分加熱する。

これで、鬼皮は指先で簡単に剥けて、実は渋皮ごと食べられます!

 

※ ①~⑤までで出来た焼き栗と、①のあと⑤だけで出来た栗を食べ比べてみたんですが、

前者の焼き栗の方が甘みが強かったです!

②の予熱で若干実の糖化が進んだのかもしれません。

このあと、②のあとに実を冷蔵庫で冷温保管して糖化を促進させる実験をやっている最中です。

また、以下のサイトから有用な情報を入手出来たので、これについても実験してみようと思っています!

 

<アグリサーチャー(農業研究見える化システム)webサイトより>

(背景・ねらい)

 クリシギゾウムシの収穫後の防除法として臭化メチルによるくん蒸が実施されていたが、

その代替技術となるものである。

(成果の内容・特徴)

 栗の収穫果を水洗し、40~60℃の温度(果実内温度)の温湯に30~120分間浸漬した後、水で冷やすと、

50℃の温湯に30分浸漬した果実からのクリシギゾウムシ幼虫脱出率は0%で高い効果が認められる。

品質への影響をみるため、

表3に示す処理を行い、5℃に26日間置いた果実を、無浸漬の果実と比較すると、

果皮の色は変わらないが、

60℃では果肉の変色、発酵臭が、

55℃では異臭が認められる。

しかし、50℃の場合には果肉の変色、臭いとも認められず、味も変わらない。

以上の結果より、

栗収穫果を温湯浸漬し、果実内温度50℃を30分維持した後、水で冷やすとクリシギゾウムシに対し有効である。

(成果の活用面・留意点)

 温湯または水に浸漬した後、水滴がなくなるように洗濯機を使用して必ず脱水する。

水滴のついていない果実を50℃の温湯に浸漬した場合、

果実内温度が50℃に達するまでに約20分を要する。

果実内の卵のふ化や幼虫の成長を抑えるため、収穫後できるだけ早く処理する。

温湯浸漬した場合、生産物として出荷する際にカビが生じにくいよう、

脱水後には網袋にいれて日陰で1日干すなどして乾燥させる。

50℃でも異臭や味の変化がおこる可能性があるので注意する。