美味しい魚のはなし

カテゴリ:海のさかな

夏のゴマサバ

 まず、サバの種類ですが、
秋冬に美味しいマサバ(本サバ、平サバ)


お腹に黒っぽいゴマのような模様があるゴマサバ(丸サバ)


それから、冷凍でよく見かける大西洋サバ(ノルウェーサバ)
背中の模様がくっきり、はっきりしています。


これら3種類が主なサバです。

さて、秋から冬にかけてのマサバは、脂が乗って最高に旨いんですが、
夏のマサバは、もう最低! ですからね!
これを分かった上で、シメサバを作ろう、なんて時は別ですが、
夏のマサバを塩焼きや煮つけにして食べると、
何これ?! っていうことになります。
絶対にやめましょう。(笑)

一方、ゴマサバは、年間を通してマサバほど味が落ちないと言われています。
で、旬を調べると、一番旨いのは冬で、盛夏からいいものが見つかる、とあります。
盛夏に旨いと言うのは、マサバと正反対ということです!

そろそろ、ゴマサバをチェックし始めるといいよ、ということですね!

先週土曜日、川越の角上魚類にて。
 自分:「今日のゴマサバどうです?」
 お兄さん:「マサバに比べたらいいよ。夏のゴマサバは・・・」
 自分:「いや、それはそうだけど・・・」
ここまで会話したら、調理場のお兄さん、分かってくれて
「うん、まだ、脂うすいね~」
と教えてくれました。
ありがとう、お兄さん! 魚好きたちの見方だね!
所沢の角上魚類でも、
「いいゴマサバが入ってくるようになったけど、大きさ、産地で全然違います」と教えてくれました。

さてさて、昨日朝6時に川越魚市場に行ってみると、
ゴマサバが沢山! しかも首折れ(首を折って生き締めにしてある)も!
小さいけど、首折れのゴマサバ1匹 250円のお店発見。
小さくても鮮度良ければ、お茶漬けやマリネが出来ます!
よしこれにしよう! と思ってたら、タッチの差で箱ごと買われちゃいました・・・
別の店では、聞いてみると「キロ1500円だよ」だって。
1匹500グラムくらいのヤツで、1匹約750円です!
素人相手のぼったくりかも。
また別の店では、ちょっと大きめだけど締めてないものが。
眺めていると「1匹400円ね」と言ってきました。
「触って選んでいいよ」と言ってくれたので、2匹買うことにしました!
千円札が無かったのでサイフから五千円札を出そうとすると、
「大金しか入ってないね~」「パチンコで勝ったの?」とからかうんですよ。(笑)
こういう時に気の利いた冗談でも言えればいいんだけど、アタマ回りませんでした・・・

家に戻って下処理はしたけど、まだ冷蔵庫の中です。
今回は水分を上手に除いて塩焼きにしようと思いますが、
脂がうすい方の1匹はオリーブ油でポアレにするつもりです。
結果はまた後で報告します!

アラの塩焼き

 超高級魚と言われているアラの登場です!
小さいヤツじゃないと、とても手が出る値段ではありません。
小アラと呼ばれている20センチくらいのものを買ってきました。


こんな魚、知らなかったでしょう?
もちろん、自分も、角上魚類で目にするまで知りませんでした。
見かけたあとに、webで調べたんです。

アラは、魚偏に荒という字で、スズキ目ハタ科の魚です。
ハタ科には同じく美味な高級魚とされる「クエ」がいて、
この「クエ」の九州地方での地方名が「アラ」だそうです。
「アラ」と「クエ」は、姿も似ているため混同されやすいが、別の魚とのこと。
クエの方が良く耳にしますが、アラもクエも超高級魚なんですね!

ちなみに、スーパーで良く見かける粗(アラ)ですが、
魚の下ろし身を取ったあとに残る頭部、骨、エラ、ヒレやそれらに付着した身のことで、
これらを通称「魚のアラ」と呼んでいるんです。

さて、週末はカミさんの実家で魚料理なんですが、先々週の話です。
角上魚類で見つけた小アラを塩焼きにして、食卓に出しました。
実は、この日は何と庶民の魚マイワシの塩焼きが主役だったんです!
いや~、脂乗りバッチリの入梅イワシですから、役に不足はないんですが。
アラはさすがにごく小さいヤツだったので、そんなに期待していませんでした。
さばいても脂は無かったです。

ところが ・・・
焼き上がりを食べてみると ・・・
すごく味がいいんです! 脂が無いのは気になりませんでした。
身質も締まっていますが、硬すぎないんです。
これでサイズがいい旬のものだったら、ものすごく美味しいんじゃないかと思います!

また、アラに出合えますように・・・
(今まで、所沢の角上魚類以外では見かけていません)

マイワシの骨も柔らか煮込み

 この「骨まで柔らか煮込み」は完全なオリジナルなんです!
とても評判がいいんですよ。
このやり方に合うのは、脂の乗った青魚です。
特に美味しいのは、梅雨時期のマイワシ、夏のゴマサバ、秋のサンマ、秋から冬にかけてのマサバです。

この週末は、いました~! 丸々と太った大羽マイワシが。
車で帰宅することにしていたので、まず、ふじみ野の角上魚類へ。
夕方6時到着は、鮮魚が仕舞われてしまうかもしれないギリギリの時間。
でも、間に合いました! そして大当たりでした。
鳥取産の鮮度ばっちりの大羽イワシ1尾100円です!
15尾購入しました。
お世話になっている方に作る分もあったんです。

では、まずさばいてきれいにするところから。


太ったイワシでしょう?
次は、はらわたを取って、血合いもキレイに除きます。カマも落とします。
そして、3センチほどの筒切りにして、ホーロー容器にゆるく詰めていきます。
きつく詰めると、身が固くなって脂が落ちてしまいます。


イワシはキッチンバサミで切っているんですが、この切り口を良く見て下さい。
皮の真下だけでなく、背中側にも腹側にも白っぽい脂質のところが見えるでしょう?
この時期のマイワシならでは! なんです。

これに、生身の状態のままで、容器に調味料を入れます。
調味料は、甘酒と減塩しょうゆを合わせたものです。それに刻みショウガを少し。
甘酒の麹の粒が見えますね。


この容器にアルミホイルでふたをします。
まず、こんな感じにアルミホイルをかぶせます。


さらに、容器のふちに詰めるように、ホイルを折っていきます。
この方法は偶然たどりついたんですが、
容器内の圧力は逃がし、容器外の酸素との接触を断つという重要な役を担っています。
そして、大きな鍋のお湯で加熱していきます。湯煎ですね。
直火だと、長時間加熱するせいか、結果が良くなかったんです。


これを電磁調理器にセットし、ふたをして、弱火で4時間煮込みます。


長時間の煮込みは、この電磁調理器が強力な助っ人になってくれます。
就寝中や留守中の連続運転調理もバッチリなんです!
最初は付きっ切りでガスコンロでやっていましたが、絶対にコイツの方がいいです。

さて、出来上がりはこんな感じです。
骨も柔らかく、丸ごと食べられます。
ご飯食べ過ぎちゃうのが、タマにキズかな!(笑)


甘酒と醤油のベストな割合を未だに探っているところなんです。
もうちょっと醤油が多くてもいいかな?
次は、そうしてみましょう。

ウルメイワシのオリーブオイル焼き

 ウルメイワシは、マイワシと違って脂が少ない魚なんです。
普通に煮付けや塩焼きはやってみたことがありますが、
これじゃあ、美味しく仕上がらないんです。
でも、目刺しにしたり、旨みのあるダシの原料になったりするんですから、
美味しい魚のはずなんです。
脂がない魚には、油を足す調理法がとてもいいようです。

そこで、ウルメイワシのオリーブオイル焼きを作ってみました。
手開きで中骨を取り、腹骨もすき取っておきます。

両面にクレージーソルト(ハーブ塩)を軽くふって、
オリーブオイルをひいたフライパンで、強火でさっと両面を焼きます。

皮がはげて、あんまり美味しそうじゃないですねぇ・・・
今回は火を通しすぎて、身が固くなり過ぎました。
でも、このやり方はウルメイワシに合っている感じがしました!
次回は、火加減を工夫しま~す。

さて、ウルメイワシは、オリーブオイル焼きか、なめろうで行きたいと思います。

ウルメイワシはどう調理すれば美味しいか

 ウルメイワシは、潤んだ大きな目をしているのでこんな名前がついたようです。
マイワシが旬のこの時期に、珍しく並んでいました。
結構大きなサイズ4匹で350円。
実は、ウルメイワシの調理、今まで一度もうまくいってないんです。
ですから、カミさんも好きじゃない魚になってます。
今日は、調理法をウルメイワシに合わせて、美味しく仕上げるのが目標です!


また写真失敗しました・・・
この子たち、かなり太っていていますが、
お腹の中は、卵、白子がいっぱいでした。
ということは、魚自体は栄養が卵等に取られていて味が落ちた状態、ということになるんですが・・・

ウルメイワシは、マイワシの泥臭い感じを減らしたような味(と言えばいいかな?)です。
鮮度抜群なら刺身はすごく美味しいらしんですが、鮮度まあまあ程度なので、刺身はやめましょう。(産地で獲れたての刺身は絶品らしいです)
塩焼きは? 脂無いからこれもダメ。
買う時から決めていたんですが、2匹はなめろう、残りはオリーブオイル焼きにします。

刺身はダメでも、薬味や味噌を加えるので、なめろうなら合うはずだと思います。
もちろん、刺身用でなければなめろうでもダメなんですが。
なめろうは前回と同じ手順で作ります。

すみません! 写真が無いんですが、結果は ・ ・ ・
とても美味しかったです!!
カミさんにも喜んでもらえましたよ!
ご飯に乗っけて食べるんですが、ご飯に合うんですよ。これが。

さて、オリーブオイル焼きは次回です。