美味しい魚のはなし

カテゴリ:海のさかな

マアジの和風マリネ

 鮮度がとても良く、魚屋さんから刺身OK!と言われている時は、生で食べたいですね!
いつも刺身じゃあ面白くないので、今日はマアジの和風マリネを作ってみましょう。
家でも好評なんですが、魚を常食している福山(広島県)でも「これ美味しいね!」と言ってもらえました!

前回は、内臓を取ってキレイにし、キッチンペーパーで包んで冷蔵するところまででした。
あまり長く置くと、水分が抜けすぎますので、その日の夜までには調理してしまいます。

台所でカミさんが料理している時は、別の場所でやらないといけません!
台所を使うのなら、カミさんの使う時間を避ける、使った後はキレイに片づける!
それから、生臭いにおいを残さない!
あとは、家族に魚料理を食べさせて、そこそこ喜んでもらう。
ここらへんが、重要ポイントなんです!
これで、男の魚料理が続けていられるんです!(笑)

さて、それでは、今日は小さいまな板をリビングのテーブルに持っていきましょう。
ポリプロピレン製のまな板に、小型の包丁(切れるやつね!)があるといいですね。
下の写真は、カマを切り落としたところまでです。
アタマは、前回の下処理で落としてあったのですが、お吸い物を作るために取っておきました。


見ての通り、キッチンペーパーで包んであったため、外側の水気が無くなっています。
お腹の中も、血などで汚れていません。
ですから、テーブルを汚して怒られたりという心配がないんです。(笑)
さて、次は二枚おろしまでです。


続いて、三枚おろしにします。
お吸い物用に、アタマは2つに割り、中骨のかたまりも2つくらいに切っておきます。


この後は、腹骨をすき取り、皮を引きます。(皮引き=皮むきです)
最後に、身にはまだ血合い骨が残っていますので、
この小骨を骨抜きで1本ずつていねいに抜いていきます。
これで「マアジのサク」が完成しました!


皮引きがイマイチ下手ですが、これを切り分ければ、お刺身になるわけです。

で、サク以外を捨ててしまうのはもったいないし、魚にも申し訳ないので、
自分は、下のようにお吸い物にするか、焼いて食べるかにしています。
このサイズのアジなら、水は600mL、薄口しょうゆ大サジ1でOKです。


さて、サクを切り分けましょう。


この切り身を、スライスしたタマネギと共に和風マリネ液に漬け込みます。
このマリネ液は、我が家では、ポン酢マイルド100mLと玄米酢100mLを合わせています。
これで完成です!


アジの切り身がちょっとしか見えませんが、このようにタマネギは少し多めがいいようです。
あとは、蓋をして冷蔵庫に入れておきます。
夕食の時間になったら、みんなで食べましょう!

マアジのさばき方(下処理まで)

 マアジは、ごく一般的にスーパーマーケットでも手に入ります。


鮮度がとてもいい時を狙って、お刺身作りに挑戦してみませんか?
NHKの「ためしてガッテン」で、
素人作の刺身が職人作の刺身に勝った話(!)があったんですが、
刺身に切ってからすぐ食べると美味しいんだよ、ということでした。
どうです? やってみる価値ありでしょう?

では、まず選び方ですが、
旬は4月から8月にかけて。今頃からですね。
(島根県の「どんちっちアジ」は脂乗りの良いブランド魚なんです! 6月頃です。覚えておきましょう)
皮に光沢があって全体にピンと張りがあるものが良い。
また濁りのない澄んだ黒い目をしたものが新鮮です。
お腹が柔らかいもの、えらが黒ずんだ色のものは鮮度が落ちていますが、
触らないと分かりません。魚屋さんと親しくなると調べてくれます。
魚屋さんと普通に話せるようになると、もっとダイレクトに教えてくれるようになりますよ。
今日のはいいとか悪いとか、こっちの魚の方がいいよ、とか。

買って帰ったら、なるべく早くさばきましょう!
下処理だけ先にやっておくだけでもいいんです。
まず、全体をきれいに水洗いし、残っているうろこを取り、洗い流します。
ここからは自分流で、キッチンバサミを使っていきます。
標準的な方法は、ネットで検索してみて下さい。

すべてのヒレを切り落とします。
尾ビレ近くの「ぜいご」ですが、自分は面倒なので処理しません。
魚体を逆さまにし、左手で頭の後方を支えて左右のえらぶた下から口にかけて切ると、首の骨が見えますので、この骨が切れるくらいまで切り込みます。
えらが離れるようにカマとえらの間を切り離します。血が多く出るので洗い流しながら。
肛門からハサミを入れ、腹を前方まで切り開きます。
えらをしっかり持って引っ張っていくと、内臓、卵、白子も一緒に取れます。
内臓などがちぎれないように、気を付けて引っ張ります。
内臓が取れたら、お腹の中をきれいに水洗いします。
次ですが、
背骨に相当する「中骨」に沿うように「血合い」があります。
血や血合いは生臭みの元凶です!
これを丁寧に取り除きます。歯ブラシを使ってきれいに落としてしまいます。
そしてもう一度、お腹の中をきれいに水洗いします。


さて、もう一息です。
キッチンペーパーで全体の水分を良く拭き取ります。お腹の中もです。
すぐ調理するのなら、このまま先に進みますが、
後で調理なら、お腹にキッチンペーパーを詰め、魚体もキッチンぺーパーで包んで、
ポリ袋に入れて冷蔵庫にしまいましょう。
この状態で、3~4日間なら刺身など生食OKなんですよ!
さて、調理は次回に。

ウマズラハギの煮つけ

 ウマズラハギは、フグ目カワハギ科で、福山ではハゲと呼ばれていました。


土曜日の角上魚類では、小型ですが、刺身用1匹が 250円!
福山のおばちゃん宅で煮つけにしてとても美味しかったので、即購入。
丸のままで買うのは初めてです。
もちろん、さばいてくれるんですが、やり方を教わっておいて自分でやります。
聞いてみると、「頭を折ってから皮をはいでいくんだよ」と言われましたが、
これだけでは分かりません・・・

カミさんの実家にはPCもないので、インターネット検索も出来ません。
こういう時は勘でやるしかない!
腹側を切り、はらわたを出して眺めると、腹の切れ目から皮がむけそうです。
皮をめくるように引っ張ってみると、意外と簡単に皮がむけていきました。
以前ニザダイで苦労しましたがこれなら簡単! 頭も折らずにそのままに。姿煮にしましょう。
それから、カワハギ類はキモ(肝臓)がとても大きくて美味しいんです!
今回は肝も一緒に煮つけました。
ただ、肝臓は血を処理する器官ですから臭みがでるかもしれません。それで、針状にきざんだしょうがを一緒に煮ました。
煮汁は、勘違いして割合を間違えましたが、味見してみるとこれがいいかも!
しょうゆ20mL、酒40mL、みりん10mL、水140mL です。(今回水が多い)
アルミ箔の落し蓋をする前に、沸騰している煮汁を魚の上面にまんべんなくかけ回しておきます。
落し蓋がグツグツと持ち上がってるな、程度の弱火で10分煮ます。

今週は時間がなく、食べてもらう前に帰ってしまったので、感想をあとで聞いてみます。
自分の味見(身と肝)ではOKでした!

後日、聞いた感想では、「美味しかった!」とのこと。
肝も一緒に煮込みましたが、コクが出ていたようです。
臭みも気にならなかったそうで、良かったです!

ノドグロの煮つけ

 ノドグロは名前の通り、喉の中が黒いんです。
赤い体色でアカムツとも呼ばれています。


高級魚なんですよ!
最近ではテニスの錦織圭選手が帰国時のインタビューで
「ノドグロが食べたい!」
と言って話題になったそうです。

昨日土曜日、所沢の角上魚類にいましたよ!
20センチほどの大きさ、1匹2100円でした!
高いからいつも見るだけです。
でも、昨日は別のコーナーに、
1皿に6匹盛りで350円!!
いやいや、10センチほどのカワイイ奴が6匹ですけど。

どうやって食べると美味しいか、必ず聞いいた方がいいんです。
「煮つけでしょう!」と即答してくれました。

今週末は、ノドグロの煮つけです!
美原町のカミさんの実家に行き、早速下ごしらえです。
小さいから、うろこは手で取れます。残さないように。
自分は、キッチンばさみで腹を開き、ヒレも全部切り落としてしまいます。
内臓だけでなく、血の固まりもきれいに取りましょう。歯ブラシがいいです。
全体をきれいに水洗いしたら、ざっと水切りして
側面に軽く切れ込みを入れておきます。(飾り包丁)


これで下ごしらえは完了です。
煮汁の割合ですが、色々な割合を試しました。
今は一応下のような割合でやっています。
 しょうゆ1
 日本酒2
 水4
これだけです!
しょうゆは薄口しょうゆのいいものがあればそれに変えたいところです。
細く切ったしょうがを少しだけ入れる時もあります。
どうしても甘みを少し付けたい時は、本みりん0.5だけ追加します。
魚の鮮度が良く、旬で旨みたっぷりの時は調味料は最小限でいいんです。
塩水だけで煮込む料理もあるくらいなんです。

きれいに洗ったフライパンを使います。(油の匂いは完全に取って!)
煮汁はひと煮立ちさせたら、中火にして魚を静かに入れます。
煮汁は少ないので、ふたをする前にスプーンで煮汁を魚の上面にかけ回します。
そして、大きめに切ったアルミホイルを落し蓋にして煮込みます。
この落し蓋がポイントで、煮汁が泡立って魚の上面にまわってくるんです。
ここのところ観察してみて下さい。「なるほど」ってうなずけます。
少し火を弱めて様子見ながら約10分待ちましょう。
出来ました!

フライ返しを魚の下に入れて魚全体を支えて皿に盛りつけましょう。
ここを失敗すると魚がぐちゃぐちゃになっちゃいます!
崩さないように盛り付けるだけでもほめられますよ!
一緒に煮たしょうがは魚の上に散らすといいですね。

さあ、今週は美味しく出来たでしょうか?
小さいのに脂も旨みもあって、好評をいただきました!
三人とも喜んで残さず食べてくれたので嬉しかったです。

マサバのポアレ

 今の時期のマサバ、脂まったく無しです!


このサバで、定番の塩焼きなんか作ると、最高にまずいです!
そこで、料理法を考える必要があります。

最近、オリーブ油を使うポアレが好評なので、これでいきましょう。
マサバのポアレです!
三枚おろしにして、血合い骨は抜いておきます。
サバの身は水分が多いので、キッチンペーパーにくるんで一晩以上冷蔵庫で寝かせます。
身が締まったところで、5センチ幅くらいに切り、
軽くクレイジーソルトをまぶします。
フライパンにオリーブオイルをひき、
強めの火加減にして、皮目の方から焼くのは前回のニベの時と同じです。
やはり、フライ返しで押さえつけないとダメです。
さて、次は裏側を焼くのですが、
ここで火を少し弱めて蓋をします。
蒸し焼きにするんですね。
ニベの時はこれをやらなくてもOKだったんですが、
今回は火が中まで通らないことが分かりました。
サバの鮮度がすごく良ければレア風でもいいんですが、
これで食卓に出したら間違いなくクレームがきます。
3分くらい蒸し焼きにしましょう。
そのあと蓋を取って水分を飛ばして出来上がりです!
身が固くなったら美味しさ半減ですから、加熱しすぎないように。
「おいしい! ばっちり!」と言ってもらえたので、成功ですね!