ヒンデミットの音楽はとっつきにくいけど・・・
ヒンデミットの「画家マチス」をFM放送で久しぶりに聴いて、ヒンデミットの他の曲も聴いてみようと思い立ちました。
自分のCDを探してみたら、弦楽と金管のための演奏会用音楽、ウェーバーの主題による交響的変容、室内音楽第2番、等が見つかりました。
ヒンデミットについて、「ロマン派の次の時代の音楽を造ったが、無調には向かわなかった」とありますが、今までの自分には、まだすんなりと馴染めていなかったんです。
でも、今回改めて聴いてみて、特に、弦楽と金管のための演奏会用音楽、室内音楽第2番には興味が湧き、ピアノ協奏曲の形態である室内音楽第2番は、ちょっと面白さを感じました。
あ、まだ「これ聴いてみて」とか言える段階ではないんですが。
自分は、中学生のころ、馴染みやすい音楽とか馴染みやすいメロディーとかが元々あって、そうでないものは馴染みにくいんだと思っていました。
まあ、このことは少しは当たっているんでしょうか?
でも、そのあと自分なりにですが、大きな発見をしたんです!
それは、全く無意識の間それもかなり長い間に繰り返し聞いた音楽が、自然に自分の中に浸み込んでいるという事実でした!
最初に馴染みにくいと感じた音楽に、無意識のうちに馴染めていたということです!
これは自分にとって凄いことで、驚きでもあったし、とっても嬉しいことでもありました。
あまり意識せずに色んな曲を聴いていけば、多くの未知の曲が自分の中に浸み込んできて、また好きになれるというはっきりとした実感が湧いてきたんです!
でもこれって、特別なことのようですが、実は全く普遍的なことではないでしょうか?
たとえば、ある初対面の人のことを理解しようとしたとします。
意識して短い時間の中でその人のことを知ろうと努力しても、その人と普段同じ時間を普通に過ごしてきた人の方が、はるかにその人のことを深く理解していると思います。
無意識の長い時間を一緒に過ごしてきた家族とか同じ職場の人については、ごく自然に深く理解しているのではないかと思うんです。
特にクラシック音楽(この言い方は好きではないのですが)を難しいとか、とっつきにくいとか思っている人がいたら、一度、無意識に長い時間付き合ってみることを強くお薦めしたいと思います!
そこには、簡単には言い表せない、とても多くの世界が広がっています!
たかが音楽のくせに、決して小綺麗なんかじゃない、激しい情熱も、狂気さえも、この世界の中には表現されていると、はっきりと感じることができるんです!
そうです!
「たかが音楽」なんかじゃないんです!!
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