化学補講

入試問題・模試問題 解説等

フラーレンに関する新手の問題(3)

 

 では、解説と解答を書いてみます。

解説中の価標について、まだ結合していない価標の数を「~手」、2原子間で結合している価標の数を「~本」、と記してあります。

 

Cから出ている価標の数は4手で、フラーレンC601分子中の60個のC原子から出ている価標の総数は、

4 × 60 = 240手

です。

2つのC原子間の2手の価標がつながって1本の価標になるので、C60分子中の「結合で出来上がっている価標」の数は、

240手/2 = 120本

となります。

一方、前問より、C・C間の結合の総数は、

[5,6結合]60本 +[6,6結合]30本 = 90本

です。

すると、

120-90=30本

この分の価標が余りますね?

この30本分の価標がC・C間の2本目の価標となり、その結果30か所に2重結合が出来るということになる訳です!

 

以上の結果、単結合が60本、二重結合が30本となりますね。

これでつじつまが合うことを確認して下さい!