ネパール土石流「すべてを一瞬で押し流した」 死者行方不明者3000人超
ネパールと中国の国境地帯で26日に発生した大規模な土石流で、ネパールの防災当局は28日、
同日午後7時時点で579人が死亡したと発表した。
行方不明者は両国で約2500人となり、うち700人以上が外国人という。
ネパール中部ビドゥールでは橋が押し流され、集落の学校や店舗が灰色の土砂と泥に覆われていた。
現地では広範囲で被害が確認されている。
「巨大な黒い雲のような濁流が、すべてを一瞬で押し流した」
土石流を目の当たりにした男性はそう語り、
「発生時、橋の上から携帯電話で動画を撮っていた4、5人の若者が、橋もろとも流されるのを見た」と惨事の瞬間を振り返った。
ホテルを営むバラム・ダンゴルさんは発生時、サイレンを聞いて宿泊客に避難を呼びかけ、高台に逃れた。
6階建ての建物は3階まで土砂に埋まったままだ。
「20年以上かけて建物を拡張したのにゼロに戻った」
と肩を落とした。
重機で土砂を掘り起こす捜索が続くが、さらなる土石流の恐れもあり、難航している。
正午頃、政府の防災当局は被災地域の河川で水位が上がっているとして、SNSで注意を呼びかけた。
下流のビドゥールでも、市民が「また洪水だ。高いところへ」と声を掛け合いながら斜面を登った。
ビドゥール近くの村出身のラージ・バスネットさんは、祖母ら親戚7人が行方不明だという。
「村が土石流に押し流される映像を見た。何もかもなくなってしまった」
と沈痛な表情で語った。
日本の外務省によると、安否不明の日本人5人とは今も連絡が取れていない。
5人はネパール当局が公表した安否不明者リストにも記載され、全員ヤマモト姓。
ハヤトさん、リュウトさん、トシタカさんの男性3人と、カナコさん、カヨコさんの女性2人で、大阪市内の夫婦と子ども3人の家族とみられる。