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先日のNHK放映内容が頭から離れない K2未踏のライン平出和也と中島健郎の軌跡

 

 先日6日放映のNHKスペシャルの内容が頭から離れません。

「K2 未踏のライン 平出和也と中島健郎の軌跡」

この、世界でもトップレベルのクライマーの遭難は、昨年の7月27日のことでした。

 

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<野口健 登山家>

 K2西壁の登山は、平出さんと中島さんが数年前から温めていたプロジェクトでした。

しかし8000メートル後半のアルパインスタイルの登はんは、前例がない超高難度のものです。

雪のある部分を巧みにつなげてルートを切り開くのが2人の特徴でしたが、

K2西壁は岩が露出した箇所も多く、これまでの登山とは性質が違うという指摘もありました。

 

取り囲む環境もこれまでと違うように見えました。

平出くんのインスタグラムを見たら、今回の遠征では必ずスポンサー企業の広告めいた写真がついている。

製品だけを撮った写真もある。

生きるか死ぬかの戦いをやっている最中に、ですよ。

生還してから「こういうものを使っていました」とか、さりげなく写るとかならわかりますが、

平出くんらしくないんですよね。

本人の意向というより、取り巻く環境が変わったのではないかと思います。

 

一方で、中島くんは、今回の出発前に涙を流していたそうなんです。

これから遠征に行く人が泣くというのは、通常はありえない。

事実だとするなら、今回のK2は厳しいと感じていたのだろうと。

 

 

 番組の中で、中島健郎さんは確かに涙を流していました・・・

このような結果もあり得ることを、中島さんは感じていたに違いないと思うんです。

でも、このようなきわめてハイレベルな挑戦をしようとする人たちは、

「死ぬかもしれない」

と誰もが感じているはずなんです。

もちろん、

「生きて帰ってくるんだ!」

という強い決意を持ちながらだと思うんですが。

 

中島さんはなぜ涙を流したのか?

素人ながら、失礼な言い方だとは思いますが、あえて想像すると、

死ぬ可能性のある挑戦を選んだことについての、家族に対する強い罪の意識ではないのか?

自分が言うことではないかもしれませんが、

家庭を持つ人間が、死と隣り合わせの挑戦を選択していいはずがありません!

まだ小さいお子さんがいる中島さんの奥様が、言葉少なに声を絞り出しておられました。

自分は、それを直視出来ませんでした・・・

 

いや!!

中島健郎さんは、こんなことは百も承知だったはずです!

このような挑戦は避けようとしていたかもしれません。

でも、

技術もあり、実績も積み重ねていき、大きな賞も得る。

スポンサーも付き、登山活動やそのペースについても、自由度がどんどん狭められていく・・・

トップクラスの人間が、このような状況から逃げ出せるはずがありませんし、周りもそれを許さない。

 

今回の企画で無事生還出来たとしても、

次の挑戦はさらに困難なものになる。

死と隣り合わせという状況は、どんどん強くなっていくに違いない・・・

 

中島さんは、

「家族を持つ人間なのに、危険な挑戦に対して、選択する権利がない」

ということを突き付けられていたように感じるんです。

今更ながらに、難度危険度の高い挑戦に立ち向かう中で、

家族への強い想いが湧き上がってきたんだと思っているんです。

 

中島さんも、平出さんも、

「生きて帰ってくるんだ!」

と、強く念じていたに違いないと思っているんです。