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2021年5月の記事一覧

100平方センチメートルの面積にかかる大気圧による力は?

 以前、「1辺10センチの正方形にかかる大気圧による力の大きさはどれくらいか?」

と問題にしましたが、その解説を書きたいと思います。(遅くなってすみません)

 

 まず大気圧の大きさですが、1013hPa(ヘクトパスカル)と覚えていると思います。

ここでのh(ヘクト)は単位の接頭辞で、100を表しています。

すると、

1013hPa = 101300Pa

これは約100000Pa(10万パスカル)

となりますね。

 また、1Pa(パスカル)の定義ですが、1mの面積に1N(ニュートン)の力が加わる大きさの圧力となっています。

 

 さて、1kgの質量の物体にかかる重力の大きさ(つまり重さ)を考えてみます。

W = mg = 1kg × 9.8m/s= 9.8kg・m/s=9.8N ≒ 10N

となるので、

1kg重 ≒ 10N

ということは、

1N ≒ 0.1kg重

となります。

ですから、こう覚えておくといいと思います!

「1Paとは、1平方メートルに約100グラム分の重さがかかる圧力」

そして、大気圧1013hPaは、

「1平方メートルに約1万キログラム分の重さがかかる圧力」

となりますね!

 

 次は、1辺10cmの正方形の面積をm単位で求めてみましょう。

10cm=0.1m

ですから

(10cm)=(0.1m)

よって

100cm=0.01m

となります。

 

 さあ、最後の答えを出してみましょう!

1辺10センチの正方形にかかる大気圧による力の大きさは?

100000Pa × 0.01m =1000N

そして、この1000Nは、約100kg重となります! 

「1辺10センチの正方形にかかる大気圧による力の大きさは約100kg重!」

ちょっと信じられない重さだと感じませんか?

そして1平方メートルには、この100倍の10000kg重つまり10トン重の重さが加わっていることになるんですね!