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ハワイ山火事 未だに全貌がはっきりしない・・・

 近年、これほどの規模の災害が起こってしまうとは、信じがたい気持ちです。

しかも、これは天災ではないかもしれない。

出火原因も、災害が広がってしまった原因も、そして災害を予防できなかった原因も、

すべて人為的なミスである可能性が濃厚になってきました。

 

一刻も早く全容をつかみ、被災者の救援、行方不明者の特定、そして原因の究明に全力を尽くしてほしいと思います。

 死者数の確定にはなお時間がかかるとみられ、最終的に数百人を超える恐れがあります。

携帯電話の通信状態は改善しつつあるものの、連絡がつかない住民は千人以上とも。

できるだけ早く、多くの無事が確認されることを願っています。

 

 悔やまれるのは、避難の呼びかけなどの災害情報が、住民に充分に伝えられていなかったことです。

地元当局によると、ハワイ州には津波などの災害を知らせる警報サイレンがあるが、

州と郡のいずれにも作動させようとした形跡がなかったそうです。

避難準備を促す通知が届かなかったとの証言もあります。

情報が届けば、もっと多くの人が助かった可能性があると思われます。

 

 出火原因は分かっていません。

山火事が起きた8日の前後に強風で電柱が倒れ、切れた送電線が原因になったと疑う声もあります。

何が大惨事を招いたのか解明しなければなりません。

教訓を世界で広く共有する必要があります。

 

 壊滅的な被害を受けた島西部のラハイナは、約9平方キロが焼け、

住宅を中心に2200以上の建物が損壊しました。

旧豊栄市出身で長年現地で暮らす長尾真智子さんは、火の粉が吹き付ける中を逃げ、

「あと30分遅れていたら死んでいた」と共同通信の取材に恐怖を語りました。

渋滞で動けずにいるところを火に囲まれ、車を乗り捨て海に飛び込んだという人もいます。

歴史的景観を誇る街並みが焼失し、現地の失望は計り知れません。

 

 マウイ島では今月、島の8割が異常な乾燥状態になっていました。

専門家は火災拡大の背景に、

急速な乾燥やハリケーンによる強風といった複合的な要因があったとの見方を示しています。

 

近年は世界各地で猛暑となり、大きな森林火災が続発しています。

今年は7月にギリシャのロードス島で、また6月にはカナダでも大規模な山火事が起きました。

2019年に発生し、野生動物に甚大な被害があったオーストラリアの森林火災も記憶に新しい。

国連のグテ-レス事務総長は、

「地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰化の時代が来た」

と警告し、気候変動対策の強化を求めています。