栗の虫は枝から落ちる前から中にいる?
栗の実を拾っていると、穴が開いているもの、黒くなっているもの、軽くて水に浮かぶものがありますよね?
自分は、栗の実が枝から落ちた後に地面から虫が入ってきたからだと思っていました。
で、今年栗の実を拾っていて気付いたんですが、実と一緒に居た虫はハサミムシばかりでした。
イガから実を取り出すときにハサミムシがイガの内側に隠れていたんです。
あとは、実に開いた穴からいつも見かけていた幼虫が顔を出しているものもありました。
この幼虫はハサミムシの幼虫じゃないよなあ? と思って調べてみたんです。
そこで初めて分かったんですが、栗の実の中で良く見かけるこの虫はクリシギゾウムシという甲虫の幼虫でした!
そして、この成虫は栗の実が地面に落ちる前から、栗のイガの上から鬼皮、渋皮と穴を貫通させて(!)実に卵を産み付けるんだそうです!
ということで、鬼皮に穴が開いている実は、幼虫が成長して実の中から出てきた跡なんですね!
また、鬼皮が黒くなっている実の内部はこの幼虫に食い荒らされていることが多いそうです。
さて、栗の実を調理する時は、穴が開いているもの、黒くなっているもの、水に浮くものは全て捨ててしまうように書いてあるんですが、それではもったいないと思い、とにかく焼いてから中身を確認してみることにしました。
栗は冷蔵庫内で寝かせて糖化を促進した方が美味しくなるようなんですが、傷んだ栗は食害が進まないようにすぐに加熱した方がいいと考えました。
まず80℃で30分予熱してから、さらに230℃で30分焼いてみました。
あ、鬼皮のてっぺんには包丁で十字に切れ込みを入れておくことを忘れないように。
焼きあがって冷めたら鬼皮をむいて、実を割って実の痛みを調べます。
全体が傷んでいれば捨てるしかないんですが、一部だけならそこの部分だけ包丁で削り落とします。
今回は食害を受けてからそれほど時間が経っていなかったらしく、廃棄する部分は少なかったようです。
そして肝心の味の方ですが、悪くないどころか美味しかったです!
傷んだ栗は周りの人にあげられないので、自分の昼食にしているんです。
捨てなくて良かったです!
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