読んでみたい!「ぼくはありじごく」
昨日、アリジゴクのことを書きましたが、調べていてさらに補足することが出てきました。
アリジゴクは獲物を食べる直前、強い毒を獲物に注入します。
人がアリジゴクを捕まえて触った時に、噛まれてこの毒にやられないか気になりますよね?
自分はアリジゴクを何度も捕まえたことがありますが、噛まれたことは一度もありません。
もともと噛むような仕草は全くないし、手の平の上でもほとんど動かないんです。
調べても、人が嚙まれたり、毒が回ったりということは書かれていませんでした。
それから、成虫になってからは儚い命、と書きましたが、成虫のウスバカゲロウは1か月くらいは生きているそうです。
似た外観の別の種類の「カゲロウ」は、成虫になると1日で死んでしまうそうです。
実際には、成虫になって数時間で動かなくなってしまうんだとか・・・
「儚い命」とはこのカゲロウを例にして言われている言葉なんだそうです。
この「カゲロウ」に比べると「ウスバカゲロウ」は、儚いと言うほど短命ではないようです。
それから、アリジゴクの巣の仕掛けについて詳しく書いてあったものを紹介します。
アリジゴクの巣は精巧に出来ているが、獲物には中々ありつける訳ではない。
砂を山盛りにしたとき、砂が崩れず安定している際の斜面と水平面の成す最大角度を安息角という。
アリジゴクのすり鉢状の巣は、砂が崩れない安息角に保たれている。
そのため、小さなアリが足を踏み入れただけで限界点を超え、砂が崩れ落ちるのである。
しかも、安息角は一定ではない。
砂が湿ると崩れにくくなるので、砂が崩れるギリギリの角度は大きくなる。
そこで、アリジゴクはそのときの湿度に合わせてこまめに巣の傾斜を調整しているのである。
すり鉢状の巣に落ちたアリは必死に足を動かす。
はい上がってもはい上がっても足元の砂は崩れ落ちてくる。
ただ、アリは垂直な壁も登れるほど鋭い爪を持っているので、砂が崩れても崩れても、足を動かし続ければ、アリジゴクの巣から脱出することも可能だ。
必死にもがいて、足を動かし、もう少しで登り切れるという時、突然、下から砂つぶてが飛んでくる。
アリジゴクが獲物を目がけて、頭を上下させながら牙を使って砂粒を投げているのである!
やっとつかんだ地面が、アリジゴクが投げた砂粒とともに、崩れ落ちていく。
砂が崩れてははい上がり、はい上がっては砂が崩れていく。
必死にはい上がろうとしていたアリもついには、アリジゴクの餌食となってしまう。
アリジゴクは、アリの体に牙を刺し込んで体液を吸い取る。
そして、干からびた亡骸は巣の外に捨てるのである。
恐ろしいアリジゴクの巣ではあるが、単純な落とし穴にたまたま落ちるアリは決して多くない。
首尾よく逃げ出してしまうアリもいる。
アリジゴクの生活はつねに飢えとの闘いである。
絶食に耐えられるような体の仕組みにはなっているが、それでも獲物がなければ餓死してしまう。
アリジゴクにとっても、生き抜くことは簡単なことではないのだ。
アリジゴクがウスバカゲロウになってからは、数週間~1カ月程度しか生きることができない。
しかし、幼虫のアリジゴクとして過ごす期間は栄養条件によって異なるが1~3年ほど続く。
昆虫にとってはおそろしく長いこの期間は、ずっと飢えとの闘いだ。
アリジゴクにとっては、また、アリが落ちてくるのを待ち続けるだけの日が続くのだ。
アリジゴクも苦労してるんだなぁと思って色々調べていたら、こんな本を読んでみたくなりました!
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