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殿下の孤独

以前、寅さんを演じる渥美清さんについて書きました。

彼は、NHKのインタビューに最後に応じたんですが、そこで自身の孤独について私たちに示してくれたと思います。

俺は孤独なんだ、とは一言も言わなかったんですが、彼の遠くを見つめる寂しそうな横顔に自分はショックを受けました。

自分は、「ずっと車寅次郎でいなければならない渥美清の孤独」なんて、これっぽっちも考えたことがなかったんです。

一生、自由の身になることが許されないという事実を、自分だったら、受け止める自信はないんです。受け止められる度量はないんです・・・

 

最近のこの記事が目に留まったので、引用させていただきます。

 

上皇・天皇陛下のスカルプディレクターを務める、古中美どりさん。

毎回、お茶とお菓子で殿下をもてなすのも古中さんの粋な心遣いだ。

「クリスマスの少し前にいらした寒い日のこと。あまり御所でお飲みにならないと思い、抹茶オレをお出ししました。

あっという間にお飲みになって『これは何という飲み物ですか、おいしいですね』と聞かれるので『抹茶オレです』とお伝えました。

サロン最後の日に、エテルネル(永遠)という紅茶をお出ししたら『ありがとう』とおっしゃっていただきました」

 

決して表には出されないが、殿下が孤独と向き合っていることを古中さんはつくづく感じている。

「お使いになるシャンプーの銘柄ひとつとってみても殿下には選択の自由がない。

来店しているときは本当にくつろいでいらっしゃいました。

東宮御所での頭皮ケアを時間の許す限りご要望されていました。

陛下にとって私たちが触れることは何より癒やされる時だったのではないかと思います」

 

歴代の天皇陛下も同様に、常に孤独の中で職責を全うされてきたんだと思います。

天皇と言えど、一人の人間であるという事実。

自分は、どうしてもそのことを考えてしまうんです。