教員免許更新制廃止へ 同時に失職教員の復権復職を強く求めたい!
文部科学省は、「教員免許更新制」を廃止する方針を固めました。
自分も、この教員免許更新講習を受けて免許更新を1度経験しています。
現在のきわめて多忙な学校現場において、この免許更新制度は教員にとって大きな負担になってしまっています。
そんな中で、先生方は、この講習に少しでも意義を見い出し、自分のためになりそうな講習を選んで受講してきたんだと思いますし、自分もそのような気持ちで講習を受講しました。
しかし、自分がここで声を大にして言いたいのは、
この教員免許更新制度が運用されている中で、現職教員がいわゆる「うっかり失効」によって失職してしまうことの重大さなんです!!
免許更新を忘れたとしても、その後講習をキチンと受ければ免許は有効になります。
ところが、公立教職員であれば、免許が失効した時点で失職となり、その後講習を受けて免許が有効になっても復職とはならないんです!
復職するためには、教員採用試験を再度受験し直さなければならないのです!
この教員採用試験を受け直すとはどういうことなのか、自分がその立場になったつもりで考えて欲しいのです。
この採用試験は、広範囲からの出題で難易度も高く充分な準備をして臨むものです。
1回でその試験に合格する優秀な教員もいますが、多くは講師などを勤めながら試験を複数回受けてやっと正式採用というケースが多いのです。
もちろん、自分も1回で合格することは出来ませんでした。
そのような試験が現職教員にとって、すでに遠くに離れてしまっていることは理解してもらえるでしょうか?
入学試験と同様に採用試験とは、最初の関門としては意味があるのでしょうが、現職教員には意味がないのと同時に新採用の方たちのように受験することは難しいと思います。
さらに、1度失職するということは、採用試験に合格してやり直せたとしても、給料体系などは新採用の先生たちと同じになってしまうのです・・・!
1からやり直しをさせられるということなんです!
自分が免許失効となったとしたら・・・
採用試験を受け直そうという気持ちになれるのか?
少なくとも自分には自信がありません・・・
考えてみて下さい!
毎日毎日、学校現場で、授業、部活動、ホームルームなどで休みなく生徒たちと一緒に頑張っている先生。
そんな先生が、ある日突然、失職を言い渡される。
問題を起こしたとかでは全くないのに!
突然、奈落の底に突き落とされたその先生がどういう気持ちになるのか、その先生の生活がどうなってしまうのか、その先生の身になって考えて欲しいのです。
そんな重要な更新の手続きをどうして忘れるのか、疑問に思う人もいるかもしれません。
自分は、例えば更新申請締め切り前の、自分の更新のタイミングを確認する時の勘違いとか充分にあると思うんです。
そういう場合だと、免許更新に関する注意が学校内でアナウンスされる時、自分の更新締め切りはその都度認識はするけれど、間違ったままの確認が繰り返されることになります。
自分は、こういう勘違いとかが忙しい現場では起こり得ると思っています。
しかし、そんな時でも、最後の砦となってくれるのが、管理職からの声掛けです。
どんな勘違いがあっても、この管理職からの声掛けがあれば、最後のミスは防げるんです!!
教員の免許更新情報を持っている県や国の職員から各教員に通知がされるべきなんだから、管理職に責任を問うのはどうかという声も聞かれます。
しかし、現状のシステムではそうなっていないのですから、現在のこのような状況になった時最後に教員を救えるのは管理職なんです!!
そして、このうっかり失効はたびたび起きて後を絶たないのですから、このシステムの問題点を県や国に訴えたり、免許更新をうっかり忘れて失職となった時の救済措置を講じたりと管理職は働きかけをしてくれていたのでしょうか?
教員免許更新の「うっかり失効」とはこれほど重大な結果を生むことなんです!
自分は、
教員免許制度廃止と同時に、
この制度のために教員免許をうっかり失効してしまったすべての先生方の職場への復権・復職を強く要望したいと思います!
給与体系も、今までのされてきた仕事についても、完全な復権を要望します!
免許更新制は、幼稚園や小中学校、高校などの教員免許に10年の期限を設け、
更新の際は約3万円の講習費用を自己負担し、大学の教育学部などで計30時間以上の講習を受けることを義務づけている。
しかし、教員たちはこうした講習を学校の夏休み期間などを利用して受けにいかざるを得ず、大きな負担になっている。
一方、講習内容が「役に立っている」と考える教員が3人に1人にとどまるなど、実効性が疑問視される結果が出ていた。
また、現職教員が更新講習を受けるのを忘れて教壇に立てなくなる「うっかり失効」も各地で相次いでいる。
神戸市では今年4月、小中学校の教員ら7人が更新を失念していたことが判明し、担任教員の差し替えを迫られるなど、対応に追われた。
萩生田光一文科相もこうした現状を問題視しており、昨年度以降、制度の廃止の必要性を訴えてきた。
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