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修理依頼されたアンプの故障個所は?(1)

右チャンネルの音が途切れ途切れに出る、左チャンネルの音は全く出ない、という症状です!

スピーカー端子も、折れてグニャグニャになってる・・・

NGとありますが、半分見捨てられてる状態なんでしょう。

でも予算が無いので、「直せるのなら何とかして欲しい!」 ということなんです。

早速上部カバーを外してみると、端子のハンダが取れている箇所があり、まずはここのハンダ付けをやり直しました。

これで直れば、ことは簡単だったんですが・・・

まあ、そうは問屋がおろさないでしょうねぇ。

右チャンネルはしっかり音が出るようになりましたが、左チャンネルは全く音が出ません。

スピーカー端子があんな感じだったので、出力が鉄シャーシに接触して何度もショートした可能性が考えられます。

保護回路が入っていると言っても、パワートランジスタがダメージを受けているかもしれません。

すると、終段のパワートランジスタとその周辺を交換修理しなければなりません。

この下の方に黒く見えているのが、パワートランジスタです。

で、音が出なくなった時の状況を尋ねてみたところ、自分の勘ですが、どうもパワートランジスタは大丈夫かもしれないと感じました。

では、次に疑う箇所ですが、保護回路に使用されているリレーです。

このリレーの役目ですが、電源オンオフ時のポップノイズを防止したり、過大出力時や出力端子のショート時からパワートランジスタを守ったりしています。

リレーの中身は「電磁石で作動するスイッチ」なんですが、このスイッチは機械的な接点なので寿命があるんです。

今までも、古いアンプではこのリレーの不調をずいぶん経験しました。

このアンプのリレーは、黒い長方形の部分でomron社製です。(2か所)

さて、本当にリレーの故障なのか調べる必要がありますね。

2つのリレーに指を当てて、電源を繰り返しオンオフしてみましたが、リレーの電磁石は2つとも動作しているようです。

そして、左右どちらの出力にも異常な信号は出ていないことも完ぺきではないにせよ分かりました!(異常信号が出ていればリレーが動作しない)

ここまでで、リレーの手前までは正常である可能性が出てきました!

アンプの左右チャンネルに信号を入力して、リレーの手前の配線から出力信号が検知出来れば、ほぼ故障原因が特定できたことになります!

(続く)