アイゴ 198円! でしたが・・・
鶴ヶ島の彩鮮館で、アイゴという初めて見かけた魚を覗き込んでいたら、
店のおばさんが近くに来て、「どうですか? 安いでしょう?」とすすめられました。
激安198円ですから、まあどうであっても、買ってみることにしました!
美味しそうに見えるんですけどね~
さばく前に色々と調べてみたら、
えっ? ニザダイ亜目?!
それに、釣り歴50年という寿司職人さんによると「あんな臭い魚、見るだけで虫ずが走る」だって!!
これで、だいたい分かってきました。
ニザダイは、以前さばいている最中に、あまりの磯臭さに閉口して、刺身にするのをあきらめたことがあるんです。
ならばと、焼いてみたんですが、磯臭いままでとても食べれませんでした!(結局捨てちゃったんです・・・ゴメン!)
その後、メジナでも似たようなことがあったんです。
原因はエサの海藻だそうです。
つまり、海藻を主食にしている魚は磯臭くなるし、また、海藻を食べる時期の魚もそうだ、という事みたいです。
だから面白いことに、海藻を食べない海域のメジナは全く臭くないし、普段海藻を食べているメジナでも、海藻を食べない時期のメジナは臭くないんですね!
さあ、このアイゴはどうでしょうか? まずはさばいてみましょう!
さて、アイゴをさばく時の重要な注意点を発見!!
上の写真を良く見て下さい! 背ビレ、尻ビレ、腹ビレ、すべてが鋭いトゲ状になっていて、しかもトゲに毒があるんです!
お店では教えてくれませんでしたよ。言い忘れたのかなあ。
真っ先に、これらのヒレをキッチンバサミで切り落としました。
そうしてから、さばいてみると・・・
これは身以外の部分ですが、鮮度落ちで内臓が痛んでいるため、お腹に黄色い部分があるでしょう?
ここは身も痛んでいるし、苦みも出てしまうんです。(内臓が痛んでいて胆のうが破れていると、こうなります)
そして、においなんですが、やっぱり磯臭い! 胃袋の中も、海藻らしきものでいっぱいでした。
そこで、とにかくお腹をキレイにし、血も丹念に取り除きました。
そして、皮を引いて刺身にしてみましたが・・・
ダメですね。 磯臭さが取れません!
でも、このまま捨てるのもイヤなので、
そうだ、酢水に浸けるのはどうだろう? と思い、黒酢を水で3倍ほどに薄めて上の刺身を投入しました!
結果、磯臭い臭いは消えたんですが、魚の味は全くしないし、身がボソボソで水っぽくなって全然ダメでした!
酢水に浸けるのなら、サクの状態でサッと浸けて、素早く引き上げて酢水を拭き取るようにしないとダメかも。
このアイゴですが、海藻主食ですが雑食性でもあるので、
海藻をあまり食べていない海域のものか、海藻をあまり食べない時期のものを選ぶしかないでしょう。そして鮮度がいいもの。
これは、アイゴをよく扱っている売り場で聞くのが一番でしょう。
でも、彩鮮館では、まだあまり扱ってないと思うんです。
この魚は産地以外ではほとんど出回らないそうですから。
今回、このアイゴは美味しくなかったけど、魚好きの人たちのために、安い魚を探して仕入れてきてくれるのは大賛成です!
この彩鮮館は、いつもこんな感じで頑張ってくれているので、応援しながら魚買ってるんですよ。
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