イスラエル、「イランが停戦合意違反」と主張 イランへの攻撃を指示
2025年6月24日 18時56分
イスラエルのカッツ国防相は24日、
イランが停戦合意違反をしたとして、軍に対しイランへの攻撃を指示した。
停戦は日本時間24日午後1時ごろに発効したとみられるが、
その後、イランがイスラエルに向けてミサイルを発射したとされ、停戦の行方が懸念されている。
これに先立ち、
イスラエルのネタニヤフ首相はイランとの停戦合意を発表していた。
<六辻彰二 国際政治学者>
イスラエルのいう「停戦合意違反」が何を指すかは不明だが、
外圧などによって停戦を合意しても
「相手が違反した」と言い立てて、攻撃を再開するのは各地の戦場でみられる常套手段で、
イスラエルもこれまでガザなどで同様のことを繰り返してきた。
ネタニヤフ首相は米国のプレッシャーによってイランとの停戦合意を発表したものの、
実質的にはイラン攻撃をやめなければならない理由は乏しかった。
イスラエルは「核の脅威」を主張してイラン攻撃に踏み切ったが、
ネタニヤフ政権の中枢はイランの体制転換に傾いているとみられる。
そうだとすると、戦闘長期化に引っ張り込まれるのを嫌うトランプの強硬手段でイランの核施設が大きな損失を被ったことで、
米国のメンツを潰さないように名目上停戦を受けれたものの、
イスラエルが実質的にすぐ戦闘を再開しても不思議ではない。