問題解説

2021年12月の記事一覧

すぐに公式を使おうとせず、原理を考えるクセを!

 これも新タイプの出題なんですが、ちょっと考えてみて下さい。

文の量は多いんですが、難しい内容ではありません。

 

 

 

 公式を使って説明するなら、

Q=mcΔT 【Q(熱量)、m(質量)、c(比熱)、ΔT(温度差)】を使い、

この式を  ΔT= Q/mc に変形して考えれば解けそうですね。

 

 ですが、出来るだけ「考えながら解く」というスタンスで原始的にいってみましょう!

実験結果の「表1」を見て下さい。

 塩酸を中和するために加えた水酸化ナトリウム溶液の量は、bはaの 1/2倍

ですから、

 中和で生じた水の量も、bはaの 1/2倍

よって、

  中和で生じた熱量も、 bはaの 1/2倍

一方、中和後の溶液の全体積について考えてみると、

 a は 10 + 20=30cm

 b は 10 + 10=20cm

中和後の溶液の全体積を比べると、

 溶液の全体積は、 bはaの 2/3倍

です。

さて、溶液の温度上昇ですが、

発生した熱量が大きいほど温度上昇も大きくなります。

また、溶液の体積が大きくなるほど温度は上がりにくくなります。

よって、

 溶液の温度上昇度は、

 「発生した熱量に比例し、溶液の体積に反比例する」

と考えられます。 

以上のことより

 bの温度上昇度は、aの温度上昇度 × 1/2 × 3/2

となります。

 

∴ 2℃  × 1/2 × 3/2 = 1.5℃  答③