旧統一教会の「宗教2世」が集団提訴 教団に賠償請求
2025年7月24日 20時28分
世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の信者である親から自由な意思決定を妨げられ、
深刻な精神的被害を受けたとして、
教団の信者を親に持つ「宗教2世」の8人が24日、
教団に計約3億2千万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こした。
親の行動には旧統一教会の教義が強く影響していたとし、親本人ではなく教団の責任を問うた。
宗教2世側の代理人弁護士によると、同種の集団訴訟は初めてとみられる。
「教団が親に対して2世の人権よりも教義の実践を優先するように指示し、
2世の発達環境を著しくゆがめた。
2世は、信教の自由や婚姻の自由などの権利を侵害される虐待行為を受けた」
と主張している。
2022年7月に奈良市で参院選の応援演説中だった安倍晋三元首相が射殺された事件で、
殺人罪などで起訴された山上徹也被告は、母親が教団にのめり込んだことで、家庭が崩壊したとされる。
事件を機に、親が信仰する宗教の影響で子どもが苦悩を抱える「宗教2世」の問題が注目されるようになった。