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危険なことわからんやつは・・・! 京都大学ウイルス学者の想い

危険なことわからんやつは、とっとと・・・!

京都大学のウイルス学者が、新型コロナウイルスについて、あえてこんな言葉を使ってツイッターで感染防止を呼びかけている。

クラスター(患者の集団)やロックダウン(都市封鎖)といった難しい専門用語を使わずに呼びかける内容で、ネット上で反響を呼んでいる。

およそ学者らしからぬ言葉遣いの裏には、若者にもわかりやすく情報を届けたいという切実な思いがあった。

 

情報を発信しているのは京都大学ウイルス・再生医科学研究所の宮沢孝幸准教授。

3月28日に

「これはわたくし個人の意見で、京都大学とはなんの関係もありません。

なおわたくしは1988年から一貫してウイルスを研究しております。

論文も英語で200報以上書いております。

叫びが届きますように!

と自己紹介しながらツイッターで投稿を始めた。

 

★京大とは関係なく発信

<今回のウイルス、感染しても多くの人は気がつかない。

無症状なんだよ!でも、それが危うい。

他人に知らないうちにうつしちゃう。

そして、中には発症して、死んでしまう人がでる。

まずは、意識改革だ!>

 

「言葉が汚くて申し訳ありません」と前置きして放ったツイートでは、まず意識を変えることを求めた。

新型コロナウイルスは感染しても無症状の人が多いとされ、自分が感染しているとの前提に立って対策をとるよう求めた。

無症状の人が多い一方、とくに高齢者で重症化するリスクが高く、病状の進行が早いとされているためだ。

 

★自分は感染していると想定して行動を

<「自分は今、感染している!(無症状で!)」

「誰にもうつしちゃいけない!」

そう考えるとこから始まる。

考えをひっくり返せ!

うつらんようにするより、

「うつさんこと」に意識を集中する

 

こうした一連の投稿で、一人一人が他人に感染させないことを徹底するよう訴えた。

感染経路の一つである接触感染についてもこう注意を呼びかける。

 

外出中は手で目を触らない、

鼻を手でさわるな、

ましてや鼻くそはほじらない。(かくれてやってもダメ!)

唇触るのもだめ。

口に指を入れるのは論外

 

★危険なことがわからんやつは・・・

政府の専門家会議は、「換気の悪い密閉空間」「人が密集」「近距離での会話や発声」の三つの条件が重なると感染のリスクが高まるとして、避けるよう求めている。

 

人と集まって話をする時は、マスクしろ。

他人と食事する時は、黙れ。

食事に集中しろ!味わえ!

友達との会話は食事後でマスクして話せ。

それで十分だ!

家に帰ったら、速攻手を洗え。

アルコールあるなら、玄関ですぐに吹きかけろ。

ドアノブも拭いとけ

 

飲酒については、

<酒?やめとけ。そもそも体に悪い>

としながら、こう戒める。

酒を飲んだら、会話するだろ。

大声になるだろ。

それが危険なことわからんやつは・・・、

とっとと感染しちまえ。

1ケ月会社休んで回復したら、みんなの代わりに仕事しろ。

ただ、爺ちゃんばあちゃんの前には治るまで絶対でるな!

 

★専門家がもっと発信してとの求めに

日常生活では、十分な休養と禁煙を呼びかけている。

世界保健機関(WHO)も、喫煙で感染と重症化のリスクが高まるとして、禁煙を勧めている。

 

いつかはお前もかかる。

かかった時助かるように、

いまからなるべく栄養つけろ。

よく寝ろ。

タバコはこれを機にやめろ

 

宮沢さんは、進化の過程でヒトの遺伝子に組み込まれた「レトロウイルス」などを研究してきた。

静かな研究生活を送る中、

今回の新型コロナウイルスの感染が拡大し、「みんな困っているのだから専門家がもっと発信して」と周囲から求められたことが、「大学の研究者らしからぬ」発信につながったという。

 

政府などが呼びかける感染対策については、専門用語が多いためか、一般の人に重要性が十分届いておらず、街ゆく人の危機感が薄いように感じた。

若者にも拡散するように、あえてユーモアをまじえて挑戦的な言葉を並べ、一連の投稿の最後はこう結んだ。

「こちらの方が、届きやすいとの意見もあり、ツィートさせていただきました」