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衝撃! 「H3」1号機打ち上げ失敗

 

 日本の新たな主力ロケット「H3」1号機が

7日午前10時37分頃、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられたが、

第2段エンジンの着火が確認されず、

JAXAは約15分後、地上から指令破壊の信号を機体に送った。

打ち上げは失敗となった。

文部科学省は同日、原因究明のための対策本部を設置する。

 

 現在の主力ロケット「H2A」の後継機となるH3は

低コスト化や打ち上げ能力の増強で世界の衛星打ち上げ市場に参画することが期待されていたが、

政府やJAXAには大きな打撃となる。


 1号機は先月17日に打ち上げ直前に中止するトラブルに見舞われ、

再び打ち上げに臨んでいた。

前回は第1段の主エンジン着火後に異常を検知し、補助ロケットが着火しなかった。

原因調査の結果、電気的ノイズの影響で第1段の制御システムで誤動作が起きたことが判明。

ノイズを抑える対策を完了させたとしていた。

 

 H3は、JAXAと三菱重工業などが14年から開発を進めてきた。

これまでの開発費は約2060億円に上る。

1号機には、災害時の被害状況把握などを行う政府の地球観測衛星「だいち3号」が搭載されており、

防災面などへの影響も必至だ。

 

 三菱重工の元技師長で東京理科大の小笠原宏教授は

「第2段エンジンはH2Aとほぼ同じものを継承して使っており、ほとんど変えておらず、H2Aではこのようなトラブルはなかった。

なぜこのようなことになったのか全く分からない」

と困惑した様子で話した。