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続 最後のご奉公 職場D級アンプの修理

 職場で、ある先生が自作したというD級パワーアンプを見せてもらいました。

このD級アンプというのは、自分が自作していたころのマニアの感覚だと、まったく常識外のものだったんです!

最終段までデジタル信号なんですね!

これをLCフィルターを通してアナログ信号に直してスピーカーに送るんです!

当時のオーディオマニア的に言えば、

「音が出たって、絶対にいい音なんかするはずない!」

って感じでした。

D級パワーアンプのメリットですが、電力効率がすごくいいということが挙げられます。

通常のA級~B級パワーアンプの最終段は熱損失が大きく、

放熱処理をして最終段の温度を下げないと増幅素子が壊れてしまいます。

ところがD級だと、最終段の熱損失が非常に少ないんです!

説明が適切か自信がないんですが、

D級の最終段は、送る電流を、全開で送るか、完全に止めるか、この2種の動作しかしないんです。

ということは、電流が流れる時の抵抗による熱損失が極めて少ないということになるんですね。

 

さて、D級アンプの放熱対策にはこれまでのような方法は必要ないということを、自分は知りませんでした。

で、見せてもらったアンプの内部が下の写真です。

 

 

20W × 2の出力があるのに、パワーICに放熱板が付いていません。

ハイパワーでの連続運転ではICが壊れてしまうはずです。

内部のネジも外れたり壊れているところもあったので、自分が手直しすることにしました。

 

と言っても、やや大型の放熱板をパワーICに取り付け、その周辺の工作をして、

他の部分のちょっとした修理をするだけです。

放熱板の穴あけ、ネジ切りにはちょっと手間取りました。

 

 

 

 

 

28日に何とか渡せたのでホッとしています。

 

あ、肝心なことを書き忘れました。

この放熱板は、放熱対策として付いていれば安心ではあるんですが、

通常の使い方では、ここまでの対策は不要なようなんです!

D級アンプは、昔のパワーアンプ自作の常識からすると、信じられないような熱損失の少なさなんですね!

いい勉強になりました。