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台風10号が予想よりも勢力を弱めた理由

 未曽有の強さと予測されていた台風10号が去っていきました。

亡くなられた方、怪我をされた方、行方不明の方は100名以上いらっしゃるようです。

ただ、不幸中救われたことがあったと分析されていました。

それは、台風が予想のようには成長しなかったことだというのです。

 

 台風10号が当初の予想よりも勢力を弱めた理由について、専門家は、直近に同じようなコースをたどった台風9号の影響で海面水温が下がり、「動力源」となる水蒸気を十分に取り込めなかったためとみている。

 10号は6日午前に奄美地方へ接近しながら急速に衰退。中心気圧が945hPaに上がり、特別警報の発表は見送られた。

 勢力が弱まった主な要因として、海面水温の低下が挙げられる。

気象庁によると、8月の九州近海の海面水温は熱帯並みに高かったが、9号が通過した9月2日頃を境に低下したとみている。

海上を台風が進むと、海面近くの温かい水と深い場所の冷たい水が強風でかき混ぜられたり、雨雲に日光が遮られたりして水温が下がる。

勢力が少し弱まったタイミングで水温の低い海域を通ったことで、衰退が加速したのではないかと考えられる。

水温低下に加え、上空の気流が影響し、台風の構造が崩れやすくなったことも一因になった可能性がある。